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今週の音盤=心のビタミン ビジネス・パーソンのための音楽案内

【ジミー・クリフ「ハーダー・ゼイ・カム」】
(熱帯+ロック+低開発)÷若者=レゲエを体現

小栗勘太郎 [音楽愛好家]
【第65回】 2013年8月8日
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 地球温暖化の影響なんでしょうか、異様に暑い日が続いたかと思うと、一転過ごしやすい日が訪れる今日この頃です。それでも、やはり夏は夏です。気温は高く湿度も高い。冷房の効いた部屋にいても暑いものは暑い。頭が痛くなるほど冷たいかき氷を食しても、暑いものは暑いのです。

 それでは、どうすれば良いか?

 音楽で暑気払いです。そうならば、レゲエで決まりです。

 と、いうわけで、今週の音盤は、ジミー・クリフが主演し音楽も担当した映画「ハーダー・ゼイ・カム」のサウンドトラック盤(写真)です。

 映画「ハーダー・ゼイ・カム」は、レゲエという音楽とレゲエを生み出したジャマイカ社会の現実を赤裸々に描いています。この標題には、自分を下層に追いやることを狙ってやって来る連中(運命)が如何に激しく追って来ても、自分は負けない、自分が得るべき取り分はきっちり取ってやる、という覚悟が感じられます。

 映画は1972年に封切られました。1970年代初頭のジャマイカの姿をありのままに映しています。1972年と言えば、ジャマイカが英国から独立して10年。レゲエが音楽として完成する頃です。

 ですから、サウンドトラック盤には、レゲエ黎明期を代表する名曲・佳曲が目白押しです。底抜けに明るい歌、人生の深みを感じさせる歌、賛美歌のような響きもあります。一口にレゲエと言っても、そこには実に多彩な世界が広がっています。暑い夏を乗り切る良きパートナーとなる音楽たちです。

かくてレゲエは生まれた

 で、突然、話はレゲエから蓮の花に飛びます。ご容赦を。

 蓮の花は釈迦が悟りを開いた瞬間を彩る、この世のものとも思えぬ美しい花です。ところが、蓮は綺麗な水のところには生息しないのです。人々が生活すれば、排水や汚水などありとあらゆる汚物が必然的に出てきます。それらが流れ込んだ池の水は臭く濁っています。まさにそんな場所にしか蓮の花は咲きません。何か、とても宗教的な暗示でもありそうですが、それが自然の摂理です。

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小栗勘太郎 [音楽愛好家]

1958年生まれ、牡羊座のB型。某国立大学卒、米国滞在5年。公僕を生業とする音楽愛好家。著書は『音楽ダイアリーsideA』 『同sideB』(西日本新聞社)。『毎日フォーラム』誌にて「歴史の中の音楽」を連載中。


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ビジネス・パーソンは日夜、現場で闘って、日々、喜怒哀楽を感じる。実は音楽の現場も同じだ。だって、音楽もビジネスも、所詮、生身の人間が作る、極めて人間くさい営みだから。音楽には妙な薀蓄など不要かもしれないが、音楽が生まれる時には物語がある。それを知って聴けば、喜びが倍になり、悲しみが半分になるかもしれない。毎週1枚、心のビタミンになるような音盤を綴ります。

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