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麻生発言「ナチスの手口に学べ」の真意
何を言っているかさっぱりわからない人たちの狂騒

降旗 学 [ノンフィクションライター]
【第41回】 2013年8月13日
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 整いました。お笑い芸人と政治家とかけて、受験生の不安と解きます。
 そのこころは……、スベッたらお終いです。

 政治家というのは、どうやら口が滑る生き物らしい。口が滑ったのかどうかは定かでないが、こたびの麻生太郎副総理の発言がまた物議を醸している。改憲はナチスの手法に学んだらどうか発言である。

 ただし、この発言については前後の文脈の確認が必要になるのだが、先月二九日、麻生副総理は都内で開かれた会合でこんなことを述べた。

 「ナチス政権下のドイツでは、憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わってナチス憲法に変わっていたんですよ。誰も気づかないで変わった。あの手口、学んだらどうかね」

 すわ、一大事である。

 世界が、忘れることも、許すこともできないナチスの手法を、こともあろうに日本国の総理経験者が見習えと宣ったのである。安倍晋三総理の悲願なのか、自民党の集大成なのかは知らないが、とにもかくにも、政府は憲法改正に躍起になっている。

 自民党の憲法改正法草案は――、私はいま一生懸命に読み込んでいるところだから各論についてはまだ触れられないが、ちらりと読んだだけで、この改正案はどうなんだ、と思えるような文言が至るところにちりばめられている。

 草案は、天皇陛下を日本国の“象徴”から“元首(国家を代表する資格を持った国家機関の意)”と書き換え(象徴の文言は改正案前文に移行)、国旗は日章旗とし、国家は君が代とする、と新たな条文を新設し、第二章(第九条)の“戦争の放棄”は“安全保障”に変わり、自衛権を前提とした国防軍の設置を明記している。

 そして、国は、主権と独立を守るため、“国民と協力”して、領土、領海および領空を保全し、その資源を確保しなければならない等々とあるのだが、早い話が、戦争は放棄するが、自衛権のために軍隊は持つ、ということだ。

 これまでは、戦争を永久に放棄すると記した現行憲法が集団的自衛権の行使を阻んできた。が、自民党の改正案が実現すれば、日本国の国防軍はアメリカさんと一緒に武力行使することができますよというお墨付き憲法になる。

 国連平和維持活動における活動の幅も、うんと広がるのである。

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降旗 学[ノンフィクションライター]

ふりはた・まなぶ/1964年、新潟県生まれ。'87年、神奈川大学法学部卒。英国アストン大学留学。'96年、小学館ノンフィクション大賞・優秀賞を受賞。主な著書に『残酷な楽園』(小学館)、『敵手』(講談社)、『世界は仕事で満ちている』(日経BP社)他。


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三面記事は、社会の出来事を写し出す鏡のような空間であり、いつ私たちに起きてもおかしくはない事件、問題が取り上げられる。煩瑣なトピックとゴシップで紙面が埋まったことから、かつては格下に扱われていた三面記事も、いまでは社会面と呼ばれ、総合面にはない切り口で綴られるようになった。私たちの日常に近い三面記事を読み解くことで、私たちの生活と未来を考える。

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