結果よりもプロセス

 営業では結果はとにかく重要です。そのために必要なのは、ここぞというときの瞬発力と、コンスタントに結果を出せる持久力。

 自然で当たり前に結果を出せる体質になるために必要なものは、とくにこの持久力です。だから私は1年を52週とし、52回の締め切りを設定したのです。

 さらに、持久力を持つためにはどれだけアプローチしたかという行動量、つまりプロセスがもっと重要です。

 そこで私は、大判の手帳に、何人の人に会ったかを旗みたいな三角のマークで表現し、契約になった場合は赤で塗りつぶし、契約にならなかった場合は黒で塗りつぶすというように色分けしていきました。数字の「見える化」をして自分の行動を管理したのです。

 こうすることで何人の人に会ってきたかを図によって理解できるし、契約になったかどうかなどのプロセスをビジュアルで確認できるようになりました。黒のマークが続くと、なぜNOが続くのか?と原因を考えて改善し、気持ちを切り替えました。

 半年くらいこの方法で必死で(最初はきついです)続けていると、途中からどんどん奇跡的な契約がとれる流れができてきて、毎週必ず結果が出るという根拠のない自信もじわじわと生まれてきました。そして、まさに「息を吸って吐くように」自然に思いが体中に定着して普通に結果が出るようになったのです。

 こうして、お盆もお正月もぎりぎりで結果を残して52週間の毎週連続成約を達成しました。この経験は、私に持久力と大きな自信を与えてくれたのでした。

 そして、これをやった人が他にはいませんでした。だからこそ、この結果で世界No.2になれたのです。

 私のプロデュースで手帳をつくることになったとき、まず目で見て目標と結果とプロセスがわかる計画表を入れたいと考えました。また、週ごとに結果を出すという意味で52週間のナンバリングをしています。

 こんな手帳に込めた意図を発展させて法人営業に活用している会社があります。次ページから株式会社アイタンクジャパン代表取締役社長・丹羽健二さんと、同社コンサルティング事業部コンサルタント・武井亮太さんの「和田裕美の営業手帳の使い方」をご紹介します。(インタビューはダイヤモンド社書籍編集局編集部)