株式レポート
8月19日 18時0分
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新興国株堅調は何を意味するか? - 村上尚己「エコノミックレポート」

夏休み休暇で日本、米国ともに取引が閑散な中で、米日株式市場は先週軟調に推移した。日経平均は再び13,000円台半ばまで調整し、ダウ平均株価も15,000ドル割れが近づいている(グラフ参照)。9月以降に控えているイベント、日本(消費増税の判断、オリンピック)、米国(FOMC、次期FRB議長選出)次第で、相場展開が変わってくるため、今はリスクテイクを控えめにするためのポジション調整が起こり易いのかもしれない。


8月に入ってから米日株式市場は冴えないが、2013年前半まで世界経済の足を引っ張っていた新興国株式は異なる動きを示している。中国上海株は、証券会社による誤発注騒動で先週大きく動いたが、8月に入ってから株価は戻り基調にある。また、今年前半のパフォーマンスがかなり悪かったブラジル株価も同様に8月に反発が続いている(グラフ参照)。


2013年前半は停滞が著しかった、これらの新興国株の戻りは何を意味するのか?2013年前半ならば、米国株が売られる局面では、「つれ安」する格好で売られただろう。最近の新興国株の動きは、新興国のこれまでの減速が一服するシグナルかもしれない。

新興国株式だけではなく、国際商品市況も8月に入ってから上昇基調を保っている。もちろん、先週の原油価格の上昇は、エジプト情勢の混乱が引き起こした面が大きいが、原油価格だけではなく、銅、アルミニウムなどの産業用金属の先物価格が大きく上昇している(グラフ参照)。これらの価格上昇は、中国など新興国において資源市場の需給が改善しつつあることを示している。


これらの動きは、2013年前半は日本を除いて停滞していた世界経済が、これまで足かせとなっていた新興国の復調で、年後半から成長率が高まる可能性を示している。そして、これらのシグナルは、米国のISM製造業景況指数などが7月に急回復したことと整合的だ。

最近の米日の株式市場の値動きから、市場参加者が先行きのイベントリスクに警戒を強めており、当面は株式市場が不安定になる場面もでてくるだろう。ただ、米国、日本だけではなく、新興国経済がしっかりしてくれば、リスク資産に対する投資環境は逆に良くなってくる。株価のフェアバリューは、企業業績の動きでほぼ決まる。新興国を含めた世界経済の状況を冷静に見定めて、リスクテイクのチャンスには積極的に動きたい。




(チーフ・エコノミスト 村上尚己)

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(マネックス証券)


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