机の上に置いて使用するデスクトップパソコンと、持ち運びに便利なノートパソコン。おそらく、読者の方々もこのどちらか、あるいは両方を使用していることだろう。

EeePC
ミニノートパソコンの火付け役となったASUSの「EeePC」。4万9800円という低価格と、7型液晶搭載で重量0.92kgの小さなボディが注目を集めている。

 最近では、省スペース、省電力、セットアップの簡便さなどから、ノートパソコンを使用するユーザーも増えてきている。そのノートパソコンの中でも、17インチワイド液晶を搭載し、デスクトップパソコンの代わりとして活躍できる機能重視のものから、極限まで薄く軽くしたモバイル用途に狙いを定めた製品など、メーカー各社もラインナップを拡充している状況だ。

 この流れのなかで、最近、注目を集めているのが「ミニノートパソコン」というジャンルだ。その主な特徴は、B5サイズよりも小さい本体を持ち、軽量ということだ。人気の火付け役となったのが、ASUSの発売する「EeePC」だ。また、最近では日本ヒューレットパッカードが「HP2133」というミニノートパソコンを発売、話題を呼んでいる。

HP2133
日本ヒューレットパッカードの「HP2133」。発売前からそのスペックとスタイリッシュな装いに人気が集中し発売直後に一時受注停止となった。1.2kgとやや重たいが液晶が8.9インチワイドとかなり大きく、端子類が豊富なのも特徴だ。

 ミニノートパソコンが人気になっているのは、小型軽量という面だけではない。決定的ともいえる要因がその価格だ。EeePCは4万9800円、HP2133は5万9800円からという価格構成となっている。

 これまでビジネスマンなどに人気のあったB5サイズの軽量ノートパソコン、いわゆるモバイルノートパソコンは、小型軽量になればなるほど価格が高くなる傾向にあった。ほとんどが20万円前後という価格帯で、画面サイズは12インチ前後だ。

 これに比べると、ミニノートパソコンは画面サイズが7~9インチ程度と小さく、しかも価格がとても低い。ここが一番の訴求ポイントとなっている。

 また、ミニノートパソコンはそのサイズに似合わず、かなり高機能であるところも見逃せない。特にHP2133にいたっては、OSにWindows Vista Home Basic、ハードディスクが120GB、メモリ1GBと、かなり実用的なスペックとなっているのだ。