橘玲の日々刻々 2013年8月27日

これからもずっと続く
日本の“居心地の悪い夏”
[橘玲の日々刻々]

 8月の風物詩といえばお盆と夏祭りと決まっていたのですが、いまや靖国問題と歴史認識がそれにとって変わろうとしています。これはもちろん、中国や韓国からの強い批判があるからですが、「戦争責任」が問われる理由はそれだけではありません。戦後70年ちかくたち世代がほぼ交代しても、敗戦と占領は戦後日本のアイデンティティの核心にあるのです。

 1945年9月11日、東京・世田谷の住宅地に一発の銃声が響きました。そこは太平洋戦争開戦時の内閣総理大臣、東条英機の自宅で、東条は占領軍が逮捕に来たこと知って、左胸にピストルを当てて引金を引いたのです。

 米兵が踏み込んだとき、応接間の椅子で倒れていた東条にまだ息はありました。銃弾は胸を撃ち抜いていましたが、急所は外れていたのです。

 東条は、「生きて虜囚の辱を受けず、死して罪過の汚名を残すこと勿れ」という「戦陣訓」を示達した当人で、その“軍人の鑑”が自決に失敗して敵の囚人となったことに日本じゅうが愕然としました。戦後日本は、この“究極のモラルハザード”から出発したのです。

 勝てるはずのないアメリカと戦争したあげく、広島と長崎に原爆を落とされ、東京などの都市はすべて焼け野原になり、兵士・一般市民を含め300万人が犠牲となる無残な敗戦を喫したばかりか、てのひらを返したように「民主主義」を賛美する政治家や官僚、権力者への国民の反応は、怒りというより冷笑にちかいものでした。このとき日本は、国家の信任を完全に失ったのです。


『日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル 』



作家・橘玲が贈る、生き残りのための資産運用法!


アベノミクスはその端緒となるのか!? 大胆な金融緩和→国債価格の下落で金利上昇→円安とインフレが進行→国家債務の膨張→財政破綻(国家破産)…。そう遠くない未来に起きるかもしれない日本の"最悪のシナリオ"。その時、私たちはどうなってしまうのか? どうやって資産を生活を守っていくべきなのか? 不確実な未来に対処するため、すべての日本人に向けて書かれた全く新しい資産防衛の処方箋。

★Amazonでのお求めはコチラをクリック!

★楽天でのお求めはコチラをクリック!

 <執筆・ 橘 玲(たちばな あきら)>

作家。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。2002年、金融小説『マネーロンダリング』(幻冬舎文庫)でデビュー。「新世紀の資本論」と評された『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(幻冬舎)が30万部の大ベストセラーに。著書に『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 究極の資産運用編』『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 至高の銀行・証券編』(以上ダイヤモンド社)などがある。ザイ・オンラインとの共同サイト『橘玲の海外投資の歩き方』にて、お金、投資についての考え方を連載中。

次のページ>> 解決策の難しい現状


橘玲の書籍&メルマガのご紹介
世の中(世界)はどんな仕組みで動いているのだろう。そのなかで私たちは、どのように自分や家族の人生を設計(デザイン)していけばいいのだろうか。
経済、社会から国際問題、自己啓発まで、様々な視点から「いまをいかに生きるか」を考えていきます。質問も随時受け付けます。
「世の中の仕組みと人生のデザイン」 詳しくは
こちら!
橘 玲の『世の中の仕組みと人生のデザイン』 『橘玲の中国私論』好評発売中!

バックナンバー

»関連記事一覧を見る

海外投資必勝マニュアル&本

海外投資のノウハウが凝縮! ここで紹介しているコンテンツ、書籍はすべて、ネットから購入が可能です。さらに「海外投資実践マニュアル」は「海外投資を楽しむ会」の会員になれば割引価格で購入可能です。

作家・橘玲がメルマガ配信を開始!
橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
橘玲×ZAiONLINE海外投資の歩き方
作家・橘玲がメルマガ配信を開始!
subcolumn下影

ページのトップに戻る

本WEBサイトに掲載している全ての記事およびデータについて、その情報源の正確性・確実性・適時性を保証したものではありません。本サイトの提供情報を利用することで被った被害について、当社および情報提供元は一切の責任を負いませ ん。万一、本サイトの提供情報の内容に誤りがあった場合でも、当社および情報提供元は一切責任を負いません。本サイトからアクセス可能な、第三者が運営するサイトのアドレスおよび掲載内容の正確性についても保証するものではなく、このような第三者サイトの利用による損害について、当社は一切責任を負いません。また、併せて下段の「プライバシーポリシー・著作権」もご確認ください。