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アップルが“地図の暗い過去”払拭に躍起!
対するグーグルはまだ「一日の長」あり

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第259回】 2013年8月28日
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 アップルとグーグルの地図合戦が相変わらず続いている。

 先日、アップルは公共交通のための乗り換えアプリを提供するスタートアップ、エンバークを買収。iOS6の地図不備騒ぎからの復活を目指す同社は、次々と機能を充実させているようだ。

 エンバークは、2011年に設立されたばかりの会社。シリコンバレーのインキュベーターであるYコンビネーターで育成され、BMWグループの投資部門も投資に参加していた。同社のサービスは、アメリカとイギリスの主要都市で、地下鉄などの公共機関を利用して目的地に向かうための乗り換え表示をしてくれるもの。現在十数都市でのサービスを展開している。

デジタルマップはすでに
建物の階数まで表示する

 交通乗り換えサービスで言えば、アップルは今年すでにホップストップというスタートアップも買収している。こちらは2005年に設立された会社で、公共交通だけでなく徒歩、自転車、タクシーなども組み合わせ、出発点から目的地までのサポートをしてくれるというものだ。

 アメリカだけでなく、ロシアやニュージーランドなど各国で展開していた。ホップストップと比較して、エンバークは展開する都市は少ないが、念入りなサービスのようだ。

 交通乗り換えサービスではないが、今年アップルが買収した位置情報サービス開発会社にはワイファイスラムという会社もある。同社も2011年に創設された若い会社。やっていたことはWi-Fi信号を利用して、詳細な位置情報の把握を可能にする技術開発だ。GPSよりも反応が早く、より正確な位置情報提供ができる。

 たとえば、ショッピングモールなどで何階のどこにいるとか、空港のチェックインはどこに行けばいいかなどがわかるほど細かな情報がわかるというものだ。地図アプリは町の中だけでなく、建物の中までサービスを展開する時代になっているのである。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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