人生とは不思議なご縁で結ばれています。なにわ商人の家に生まれた私が、アメリカの高校へ行くために単身渡米したのが1975年。以来、華僑、ユダヤ系、欧米人の多くの富豪達と「ご縁」をいただきました。

 たった一人でアメリカにやってきた日本人娘の私に、時には親のように、時には兄のように、彼らはメンターとして実に多くのことを教えてくれました。彼らと長く接していますと、世界のできる男や富める男達が「共通の法則」にのっとって行動し、富と愛情を手に入れていることに気づきました。同時に、日本人がなぜ今のようになってしまったのかがわかりました。

海外で気づいた、
現代の日本人に足りないもの

 日本人は自分達の「原点」を見失ってしまった上に、物事に対して大きな勘違いをしてしまったようです。
 
 特に次の3点について、世界のできる男や富める男達と今の日本人の感覚が大きくずれているのです。

1.お金は使うもの、人は愛するもの
2.ギブ・アンド・テイク
3.真の豊かさとはカネではない

 お金はそもそも人間が作ったツールであって、ルールではありません。世界のできる男や富める男達の共通認識として、彼らは「お金は賢く使って利用して、増やすもの」と考えているようです。

 そして、「人は愛するもの」。

 ところが、戦後、日本人がまちがって取り入れた西洋的な概念、例えば「自由」を「自分勝手」と解釈したように、日本人はどうやら「お金は愛するもの、人は使って利用するもの」と勘違いし、その結果、拝金主義に陥ってしまったように感じます。