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低迷ビール業界に“伏兵”出現
大手も注視、クラフトビール

週刊ダイヤモンド編集部
2013年9月3日
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都内でクラフトビールのビアガーデンも増えてきた(サンクトガーレンのオモハラ・ビア・フォレスト)

 長期低迷が続くビール市場でひときわ伸びている商品がある。いわゆる大手5社ではない、全国の小規模醸造所が生産する「クラフトビール」がそれだ。

 国税庁によると、2006年に1万4137キロリットルだった販売量が、10年には1万6067キロリットルまで増加。最大手のヤッホーブルーイングは今年6月から8月中旬までの売上高が前期比60%増、業界最古参のサンクトガーレンも前期決算が35%の売り上げ増となっている。

 クラフトビールの市場は、ビールの醸造免許が交付される下限の年間製造量が、2000キロリットルから60キロリットルに緩和された1994年に生まれた。最初は町おこしの一環として第三セクターなどで製造販売されるケースが多かった。一時はこうした醸造所が全国で300社を超えるほどに成長したが、ブームの終息とともに売り上げが激減。銀河高原ビールのように、経営破綻する例も急増した。

 転機は2000年代後半だった。味の設計で本格的なこだわりを持ち、ビールの国際コンクールで入賞するなどの実力を持つ醸造所や、フルーツやスイーツなどの味のバリエーションを豊富に取りそろえた商品が出てきた。これがインターネット通販で話題になった後、徐々に最大市場である首都圏の消費者を捉えるビジネスモデルを確立する醸造所が増えた。

都心の小売り・外食で販売も

 サンクトガーレンはパーク ハイアット 東京で5年連続で夏限定のビアホールを開催している。「従来のビール愛好家だけではなく、普段はビールを飲まない女性や若者が興味を持って飲んでいる」(岩本伸久・サンクトガーレン代表取締役)というように、大手ビールメーカーがなかなか開拓し切れなかった層に届いている。

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