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株式市場透視眼鏡

米国発のサブプライム問題で米国より日本が混乱した理由

2007年9月27日
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 サブプライムローン問題で世界中の株式市場の価格変動率(ボラティリティ)が上昇した。ボラティリティ上昇は市場不安心理の高まりを示すことから、高レベルに上昇したまま落ち着かなければ、市場関係者は縮みがちとなり、相場の安定的な上昇は望めない。高止まりが長期に及べば、相場の低迷期の入り口ともなる。

 S&P500のVIX(予想変動率指数。投資家の不安心理を表す)を見ると、相場の下落期においては相場の変動に対しても、20%を超えて大きく乱高下する。2007年3月の上海ショック時においてもVIXが20%を超えることはなかった。しかし、今回のサブプライムショックでは20%を大きく上回り、日足ベースでは一時30%を上回っている。

 日経平均株価のVIXを見ても同様のことがいえるのだが、S&P500ほどはっきりとしていない。これは米国市場と日本市場は相場の決定要因が異なっているからにほかならない。

 日本市場は前日の米国市場の影響を受けて始まる。市場はグローバル化しており、相場混乱の火の手はどこからでも上がるが、米国市場が閉じてから最初に始まるメジャーマーケットとして、日本の寄り付きはどうしても外国人投資家のポジション整理の場となりがちだ。そのため、オーバーナイト(次の日に持ち越すこと)のボラティリティより、日中のボラティリティがアジア市場においては、低くなりがちなのだ。

 前日の米国市場の動きによって決まるオーバーナイトのリスクは、日本時間のポジションでは予測できない。日中のボラティリティはヒストリカルボラティリティ(過去の実績値)の半分以下しかないことから、日本の投資家は自分たちで動かす日中の低いボラティリティのなかでは小刻みに勝負するしかない。日中のボラティリティとヒストリカルボラティリティの差は下落トレンドに入ると開きやすくなる。下落トレンドの初期においては、ポジション整理のためスプレッドは縮まる傾向にあるが、その後は拡大していく。

 外国人投資家の比率の高い日本市場は、結局外国人のポジションに右往左往せざるをえないため、サブプライム問題は対岸の火事であっても、火の粉が飛んできた日本市場のほうが、被害が大きくなってしまうのである。
(エクイティトレーダー 山独活継二)

※週刊ダイヤモンド2007年9月29日号掲載分

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