ワークの効果は継続する

 ワークの効果はその場限りではないのか、継続するのかと思われることもあるでしょう。今回のセッションの数日後、この男性から、次のような感想文(抜粋)が届きました。読んでいただければ、このワークが、継続的な効果をもたらすものであることがわかるでしょう。

「私の中で劇的な変化が起こったのは、2日後の事だった。朝いつものように憂鬱な思いで会社へ向かって自転車で家を出た。週末のセッションを思い出しながら、川沿いの道を自転車で進んだ。『自分のことを認めていない』、そんな思いが頭の中をぐるぐる回り、『だから駄目なんだ』といつものように自分を責め続けながら。

 しかし、ふと思った。『自分を責めなくていい、考えを変えなくてもいい』。以前から言われていたことだが、自分の中でこの言葉が今までになく腑に落ちた。そしてその次の瞬間、自分が無理をして自分の考えと戦っていたことに気がついた。考えは勝手に現れるもの。それと戦っても勝てるわけない。考えは探求するだけでいい。その言葉の意味がやっとわかった。

 そして、今まで自分が、いろいろなことで苦しんでいた原因もわかった。『自分の領域』ではなく、『他人の領域』(注 相手の考えや感情であり、自分にはコントロールできないこと)や『神の領域』(注 自然現象のように、人間がコントロールできないこと)に入って戦っていたからである。(編注 ケイティの)本に何回もでてくることだが、やっと自分の中で納得できた。そしてそれに気付いてからは、『自分の領域』にとどまることがかなり簡単にできるようになり、ストレスが激減した。

 もちろん、今現在、全くストレスを感じることがなくなったわけではない。しかし、ストレスを感じ、ワークをしようとする時の姿勢が大きく変わった。今までは、この苦しみを何とかしたい。そんな思いでいっぱいだったのが、この苦しみはどんな考えから来るのだろう、それはなぜだろう。そういった探求しようとする気持ちが格段に強くなった。問題を解決するのではなく、理解することが大切だと。そして、今後もワークを続け、楽しみながら探求していきたい」

 ワークは、相手との関係をよくするためのものではありません。自分の考えとの、よりよいつきあい方を教えてくれるものです。自分の考えに囚われていると、苦しみます。ワークは、自分が見ている世界についての認識の歪みに気づかせ、思い込みから心を解放します。被害者意識から解放され、心が落ち着き、主体的な意欲が湧いてきます。それが結果的には、相手とのよい関係につながることになるのです。


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ケイティがワークについて語ったことのなかからとくに役立ったという声が寄せられた言葉を、「ワーク」のセッション事例とともにテーマごとに編纂、読者がそれぞれの答えを自分の中に見出すきっかけとなる234項。

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