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金融市場異論百出

海外の両替商で増加する円需要
外国人観光客をいかに増やすか

加藤 出 [東短リサーチ代表取締役社長]
2013年9月18日
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 シンガポールの金融街に両替商が多数入居する「アーケード」というビルがある。人気の店には昼休み時にビジネスパーソンが長い列をつくる。

 確かにレートはいい。100米ドル札なら、売りと買いの開きがわずか3%という驚きの店もあった。シンガポールにいる友人の話では、この春ごろから円を求める人がずいぶんと増えたそうだ。円安で日本への観光が人気になったからだ。

 8月の日銀券平均発行残高は前年比+3.3%だった。昨年8月は+2.4%なので、じわりと伸び率が上がっている。国内消費に伴う増発もあるが、外国人観光客が円を求める動きも効いている。

 「ウォールストリート・ジャーナル」(9月10日、電子版)によると、世界最大の両替商Travelexの関係者は、英、独、伊、蘭、豪の店舗で円が前よりも売れていると話している。また、英大手両替商TTTマネーコープでは、円への需要が前年比500%増になった。

 人口減少による消費の縮小に直面する日本にとって、外国人観光客は大事だ。前出のシンガポールの友人によると、この冬は円安になって初のスキーシーズンなので、北海道への旅行を計画している人が周りに結構いるらしい。ただし、彼らは「お買い得情報」が大好きなので、円安によるツアー価格下落の新鮮味がなくなると、日本への興味が薄らぐ恐れがある。

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