株式レポート
9月17日 18時0分
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マネックス証券

<ストラテジスト紀行Vol.1> 青森への旅 - 広木隆「ストラテジーレポート」

八戸の夜

先週、2年ぶりに青森県の八戸を訪れた。八戸にはマネックス証券のコールセンターがある。コールセンターのスタッフと相場環境の認識や見通しを共有し、お客様とのコミュニケーションのレベル向上に役立ててもらおうと企図した出張であった。

八戸は日本有数の漁港である。特にイカの水揚げは日本一を誇る。ミーティングを終えて、コールセンターのスタッフと繰り出した街の居酒屋では、夕獲りのイカの刺身に舌鼓を打った。八戸はサバも有名である。鮮度がいいので、〆なくても生の刺身で食することができる。そのほか、幻のえびと呼ばれるブドウエビやホヤなど八戸港であがった海の幸を満喫した。



八戸の繁華街はこじんまりしているが、それなりに夜の賑わいはある。三日町と六日町を結ぶ小道が「みろく横丁」。いろいろな屋台が軒を並べるが、マネックスの行きつけは、「ねね」である。看板娘の気取らない接客に、ついつい夜が更けるのを、忘れ杯を重ねてしまう。



三沢・青森屋

金曜日の夜は、三沢市にある青森屋という旅館に宿泊した。ここは22万坪という広大な敷地を持つ温泉旅館である。大きな池や古民家などがあり、あまりに大きな敷地なので、「ここは、元は何だったのですか?お城か何かの跡地なのですか?」と年配のスタッフの方に尋ねると、こういう答えが返ってきた。
「ここは、元から旅館です。渋沢栄一氏にお仕えした創業者、杉本行雄が一から作り上げました。元は『古牧グランドホテル』といったのです。杉本はこの地で一大観光業を立ち上げようと広大な敷地は手当てしたものの、問題は温泉でした。日本のリゾートには温泉が不可欠と周囲から言われまして、『よし、それなら地球の裏まで掘ってやる』と温泉を掘り始めたのです。その執念が実って、千メートル下の温泉を掘り当てたのです。この地は海からの風で農耕には不向きなのですが、放牧には適している。それでこの辺り一帯は昔から牛や馬を育てる牧場でした。昔の牧場に温泉が出たということで、それが古牧温泉という名の由来です」

その話を聞いて僕は銀座のレストランで食べた北海道・焼尻島の仔羊を思い出していた。北海道・焼尻島の仔羊は「日本のプレ・サレ」と呼ばれる。プレ・サレとは沿岸の牧草地で飼育された仔羊のこと。沿岸で育つ牧草は潮風を受けて、ミネラル分が豊富な飼料となる。これを食べて育つ仔羊は臭みがなく、甘みが強い。北海道の焼尻島はプレ・サレの本場であるブルターニュやノルマンディーなどフランス北西部の沿岸に近い自然環境であることから、ここで育った仔羊は「日本のプレ・サレ」と呼ばれるのだ。

三沢の地も、もしかしたらそのようなブランド仔羊や牛肉の産地となっていたかもしれない。そんなことをなんとなく思っていた僕は、係のひとの話にまた引き戻された。

「古牧グランドホテルは繁盛していました。一時は旅行新聞社の<行ってみたい観光地>に10年連続で選ばれるなど、それはもう、ここのホテルで働けるのは、私たち従業員も誇りに思っていました。それが10年ほど前、先代の社長(創業者、杉本行雄)が不慮の死を遂げられると急速に経営が傾いて、外資系ファンドの手に渡ってしまいました。今は、星野リゾートの傘下で運営されております。でも、ここの温泉は昔も今も日本一だと思います。先代の執念がこもっているんですからね。実際に、星野リゾートのホテルのなかで温泉の満足度はNo.1なんですよ」

この方の話に嘘はない。浮湯と名付けられた露天風呂の湯船は広い池に大きく張り出し、まるで水に浮かんでいるような造りになっている。内湯も青森ヒバをふんだんに使って作られており、すがすがしい香りがする。そしてお湯にはとろみがあり、なんとも肌触りがいい。湯上りの肌はつるつる、すべすべになる。


しかし、話を聞かせてくれたスタッフの方は、先代の社長、すなわち創業者である杉本行雄氏に相当心酔しておられたのであろう。杉本氏が亡くなってから事業が傾いたというのは、どうだろうか。こういう記事があった。

<青森県の三沢市や奥入瀬地区でホテル事業を展開する古牧温泉渋沢公園(本社・青森県三沢市、資本金9000万円、杉本正行社長)が26日、東京地裁に民事再生法の適用を申請、保全命令を受けた。長引く景気低迷や国内旅行の不振から業績の悪化が続き、経営に行き詰まった。子会社を含む負債総額は約220億円。今後の経営は、米国投資銀行のゴールドマン・サックスに委ね、ホテルなどの営業は継続する。社員の雇用は確保するという。(平成16年11月26日付け朝日新聞)>

どうやら奥入瀬渓流の温泉ホテル建設によって負債を抱えるなど、バブル期の拡大路線が裏目となって破綻、ゴールドマンに買われたというのが真相らしい。今では、破綻した旅館・ホテルの再生請負人として名高い星野リゾートの経営となっている。

確かに星野リゾートは青森屋のコンセプトを一から変えたのだろう。この旅館の特色は青森という郷土色を前面に出しているところと、その「青森らしさ」を宿泊客に体験させるところにある。例えば、今回泊まった部屋は、青森屋で人気の「あずまし」の部屋。青森らしさにこだわった伝統装飾品を使い、「ここち良い」という意味の青森弁「あずましい」が部屋の名の由来だ。

夜はショーレストラン「みちのく祭りや」で郷土料理を食べながら、青森4大祭りの再現を楽しむ。客が花笠をかぶって一緒に踊ったり、席から掛け声を掛けたりする「参加型」のショーになっている。



そして朝は「おぐらみの朝」と名付けられた朝食。南部曲家という藁葺の古民家でいただく。南部曲家は南部地方の伝統的な農家の建築様式である。母屋と馬屋がL字型に一体化していることから、「曲り家」と呼ばれる。メニューは菊のお浸し、だし巻き卵、炉端で焼いたイワナの塩焼きなどである。

施設の老朽化により人気が低下、一泊3,150円の低価格プランという苦肉の策でやり繰りしていたころとは様変わり。「古牧グランドホテル」から「青森屋」へ。郷土色を前面に出したコンセプトが受けて、青森屋は破綻から5年で黒字に転じた。まさに星野リゾートによって、生まれ変わったのだ。



オリンピックとおもてなし

青森屋の復活は、旅館・ホテルの再生請負人、星野リゾートによる一事例だが、その星野リゾートによるJ-REITが東証に上場してから2カ月が経つ。7月12日に上場した星野リゾート・リート投資法人(3287)はジャパン・ホテル・リート投資法人(8985)に続く2銘柄目のホテル系銘柄だ。

これによって、相次ぐ上場廃止で減少していた銘柄数も再び40銘柄を超え、J-REIT全銘柄の時価総額は6.7兆円に達してきた。なによりも、オフィス系、住宅系、商業系、物流系、そしてホテル系と投資する不動産の業態別に分散が図られてきたことが大きな意義である。今後は病院や介護施設に投資するヘルスケアREITも登場してくるだろう。

僕は従来より、産業ファンド投資法人(3249)、GLP投資法人(3281)、プロロジス投資法人(3283)などの物流系リートを推奨してきた。インターネットショッピングの普及により、即日配送や時間指定配送など物流の重要がますます高まっている。そうしたキメの細かい配送を可能にするのが都市近郊に物流施設を持つことである。だから、物流施設はどこも空きがない。物流施設に投資するJ-REITはテナントがフル稼働状態ということである。物流系リートへの投資という戦略は奏功してきたと言えるだろう。

さて、次の有望銘柄を考えるにあたって、今、最もホットな話題、2020年東京オリンピックに触れないわけにはいかない。東京オリンピック開催はJ-REITも含む日本の不動産関連銘柄全般に恩恵をもたらすと考えられる。J-REITの保有物件の多くが東京都区部にあり、これからオリンピックに関連したインフラ整備が進めば、それは東京にある物件の価値を高めることになる。アベノミクスの成長戦略における戦略特区構想も進むだろう。外資系企業の特区への誘致につながり、オフィス物件を中心に大規模な需要が生まれる。
東京五輪の選手村の建設が予定されている晴海地区の複合商業施設「晴海アイランドトリトンスクエア」に大型オフィスビルを保有するトップリート投資法人(8982)は五輪招致が決まってからの3日間で上昇率が10%近くに達した。公共交通機関の整備などで湾岸地域の不動産価格は、5年で3割程度上がるという観測が背景にある。オフィスビル「晴海フロント」を持つジャパンリアルエステイト投資法人(8952)も同期間で8%強値上がりした。

訪日外国人旅行客によるホテル需要増も見込まれる。帝国ホテル(9708)などホテル株は急騰した。帝国ホテルは招致成功を受けた初日の9日には19%高。翌日と翌々日も連日で16%上昇。五輪招致が決まってからの3日間で6割も上がったことになる。

さすがに帝国ホテルの上がり方は材料株のそれで、常軌を逸しているとしか言えないが、ではホテル系リートはどうか。ジャパン・ホテル・リートは初日9日には5%強の上昇となったが翌日は1%台の上昇率と落ち着き、3日間では7%程度の値上がり。それに対して星野リゾート・リートは初日こそ3%の値上がりとなったものの、翌日からは1%未満の上昇率にとどまり3日間の値上がり率は4%強。これは同期間の東証REIT指数が7%の上昇となっていることに比べて大きく劣後する。

それは当然の結果だろう。オリンピックは「東京」で開かれるのだ。そして、星野リゾート・リートのポートフォリオを見ると「星のや 軽井沢」と「リゾナーレ 八ヶ岳」を旗艦物件とする全6物件すべて東京以外の場所にあるのだから。

しかし、訪日観光客は東京だけに訪れるものではなかろう。東京五輪を観戦に訪れる外国人のなかには、その機会に日本の観光地を訪れるひとも多くいるに違いない。ホテル株が急騰したと前述したが、京都ホテル(9723)も前例の3日間で4割もの上昇となったのは、そうした思惑からだろう。

今年の流行語大賞は、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」の「じぇじぇじぇ」とTBS系「半沢直樹」の「倍返し」が有力だと見られていたが、ここにきて新たな対抗馬が現れた。国際オリンピック委員会(IOC)総会でのプレゼンテーションで滝川クリステルが訴えた「おもてなし」である。東京五輪を機に日本を訪れる外国人客は各地で「おもてなし」の心に触れることだろう。それは風光明媚な観光地の景観とともに彼らの思い出に刻まれるに違いない。

REITという証券の評価

そこで、だ。星野リゾート・リートの評価は高まらないのだろうか。

オリンピック→訪日観光客増加→おもてなしの高級リゾート→星野リゾート・リート、と短絡的な発想で星野リゾート・リートがそれほど買われなかったことが、ちゃんと市場機能が働いている証である。

まず第一に、リートというのは基本的に利回り商品であるから、投資口価格が青天井に上がるものではない。そこが株式との大きな違いである。分配金が変わらず価格が上がれば利回りが落ちる。国債利回りなどの金利が下がれば、それとの相対的魅力度においてリートの分配金利回りの落ち着きどころも変わるため、価格が上がる場合もあるが、基本的には分配金が増えなければ一定の利回り水準で価格は頭打ちになる。

その分配金を増やすには、当たり前だが利益を成長させなくてはいけない。一般に言われるリートの成長戦略である、「内部成長」と「外部成長」についてみてみよう。以下は投信協会のHPからの抜粋である。
★内部成長とは
内部成長とは、すでに保有している不動産を効率的に運用していくことなどによる成長であり、具体的には、以下のような方法があります。

・保有不動産の稼働率の上昇や賃料の上昇
・保有不動産の管理コストなど、経費の削減
・資金調達のコストを下げる

このような方策を実施することで、リートの不動産投資の効率性を向上させ、一口あたりの利益を成長させることができます。

★外部成長とは
外部成長とは、新たな不動産を取得することによる成長で、低い資金調達コストで高い利回りが期待できる不動産を新規に取得することによってもたらされる成長です。また、不動産を新規取得することは、リートの規模が拡大するため、リスクの分散につながり、スケールメリットから取引コストが削減される
ことも期待でき、成長につながります。

外部成長は資金調達コストが抑えられ、また、不動産を比較的安価で取得できる景気後退期にとりやすい戦略と言えます。逆に、不動産価格が上昇する景気回復期には外部成長による成長は難しいと考えられますが、低い利回りで新規不動産を取得したとしても内部成長戦略があれば、リートの成長は果たされます。

リートは、外部の環境の変化に対応しつつ、内部成長と外部成長を組み合わせ、持続的な成長を目指しています。

と、いろいろ書かれているようだが、実はリートにはあまり成長余地はないのである。それは原則、賃料収入の9割以上を分配金として払い出すというリートの基本構造にある。収入のほとんどを払い出すため、ペーパーカンパニーの投資法人はキャッシュもなければ、資本も増えていかない。内部留保がほとんどないのだから、「内部成長」というのは言葉のまやかしである。内部留保がないわけだから外部成長を図るには必然的に借入と増資に頼ることになる。それで物件を取得しても、すなわちバランスシートの資産が増えても、負債側も増える。ローン・トゥ・バリュー(借入比率、LTV)はリートの場合、大抵50%に抑えられるので貸方の構造も一定であり、結果として純資産は増えない。(増資の際、プレミアム増資が可能なら1口当たり純資産は高まる)。ファイナンスによる資産の増加を「成長」と呼べるだろうか。

つまるところ、利益を上げるにはROA(総資産利益率)を上げるしかなく、端的に言えば賃料が上がらなければ利益は増えない。極めてシンプルな話である。

ところが賃料と言うのは粘着性があって、そうそう毎年上がるものではない(毎年上がっては借り手のほうがたまったものではない)。だから株式におけるサステイナブル(持続的)成長期待というものは、リートの場合、醸成されるのが難しい。

星野リゾート・リートはテナントである星野リゾート及びそのグループ会社との間に20年の長期契約かつ10年の賃料改定不可、中途解約禁止という条項を結んでいる。この点は、星野リゾート・リートの分配金原資を担保する意味で非常に安心感がある。しかし、端的に言ってしまえば、10年の賃料改定不可というのはダウンサイドもない代わりに、アップサイドもないということである。

オリンピックを機に訪日観光客が増える。日本のリゾート地の素晴らしさを外国人にアピールするチャンスである。星野リゾートも多くの観光客を魅了するであろう。その点に関して僕はかなりの確信をもって太鼓判を押す。しかし、そのことと星野リゾート・リートの投資口価格の評価は厳然と切り離して行うべきであろう。星野リゾート・リートの賃料は安定的である。しかし、成長性は現時点においてはまだ限定的と言うべきである。であるならば、それはほとんど確定利付き証券に等しい。星野リゾート・リートへの投資は株式投資というより、債券投資に近い感覚で臨むべきものであろう。
奥入瀬渓流〜十和田湖

青森屋を後にした僕らは車で奥入瀬渓流に向かった。メンバーはコールセンターの所長とコールセンター業務を管掌する役員、そして僕の3人である。十和田の市街地を抜けるとき目にしたのはアーケードのある商店街。その多くの店がシャッターを下ろしたままである。役員氏が解説してくれた。
「こういう雪国では商店街に大抵アーケードがありますが、その修繕費や維持費は各商店で分担するわけです。人口が減って地元の商店街はすたれる一方。店を閉めるところが出れば出るほど、残った店の負担は大きくなる。それがまた店仕舞いにつながる。悪循環ですよ。その象徴が、このアーケードなんです」
「なんか妙に実感こもってますね」
「ええ、僕も地元の青年会議所による町おこしのメンバーになってましてね。なんとか故郷に昔の賑わいを取り戻す良いアイデアはないか、頭を悩ませているんです」
「どこなんですか、地元って?」
「北海道の滝川市です」
「特産品とかはないんですか?」
「味付けジンギスカン発祥の地です!」
「ジンギスカンか〜。札幌でも食べられますもんね」
「そうなんですよね〜。何か新しい呼び物が欲しいところなんですが…」
「クリスタルはどうですか?」
「え?クリスタルですか?」
「そう。『滝川クリスタル』!」
「・・・」
以降、車内には重たい空気が流れ、沈黙は奥入瀬渓流に着くまで続いた。



奥入瀬渓流は空気が清く、日頃酒浸りの体が内側から洗われていくようであった。

奥入瀬渓流の源流は十和田湖である。奥入瀬川は十和田湖から流れ出ている唯一の河川である。奥入瀬川を遡ったわれわれは十和田湖にたどりついた。十和田湖と言えば、乙女の像が有名だ。

十和田湖の国立公園指定15周年を記念して昭和28年に青森県が建立したブロンズ像である。高村光太郎の傑作で、まさに十和田湖のシンボルである。建てられてから40年余りが経過した平成6年に、変色や亀裂を直す大規模な修復が行われ、現在に至っている。



この像の後ろに、『十和田湖畔の裸像に与ふ』と題された高村光太郎自身による歌碑が彫られている。

銅とスズとの合金が立ってゐる。
どんな造型が行はれようと
無機質の図形にはちがひない。
はらわたや粘液や脂や汗や生きものの
きたならしさはここにない。
すさまじい十和田湖の円錐空間にはまりこんで
天然四元の平手打をまともにうける
銅とスズとの合金で出来た
女の裸像が二人
影と形のように立ってゐる
いさぎよい非情の金属が青くさびて
地上に割れてくづれるまで
この原始林の圧力に堪えて
立つなら幾千年でも黙って立ってろ。
(高村光太郎『十和田湖畔の裸像に与ふ』)

星野リゾートは破綻したホテルを再建する。行政は像を修復する。ひとは壊れたものを直す。それが当たり前だと言うかのように。

しかし、詩人の想いは別のところにある。光太郎はこう詠ったのである。

<いさぎよい非情の金属が青くさびて/地上に割れてくづれるまで/この原始林の圧力に堪えて/立つなら幾千年でも黙って立ってろ>と。

この乙女の像は光太郎の最愛の妻、智恵子を彫ったものである。7年間の沈黙を破って作り上げたこの像は、70歳の光太郎が亡き妻に捧げた生涯最後の大作なのである。<どんな造型が行はれようと/無機質の図形にはちがひない> - その後には書かれていない言葉が聞こえる。<ただ、俺にとっては無機質の図形なんかじゃない>と。<立つなら幾千年でも黙って立ってろ>と書いてあるが、光太郎の本当の願いは<どうか幾千年でも立っていてほしい>であろう。最愛の妻の像を厳しい十和田の大自然に屹立させて、<青くさびて/地上に割れてくづれるまで>いつまでも、ずっと、立っていてほしいと願ったのである。
僕は、近著の最終ページで<「永遠」を信じなくなった>と書いた。しかし、紛れもない「永遠の愛」がここには存在する。ちゃんと「永遠の愛」が存在するではないか。

この日、東京は34度という強烈な残暑だったそうだが、十和田湖には秋の訪れを感じさせる爽やかな風が吹いていた。僕は、すさんでいた自分の心が、すこしずつ、ゆっくりと癒されていくのを感じた。

「帰ろう。東京に」

他の二人に声をかけて、僕は湖畔の道を歩き出した。振り返ると、乙女の像はそのブロンズの体をきらめかせ、湖上を渡り吹き抜けてくる初秋の風を浴びて立っていた。「幾千年でも立つ」 - そう全身で主張しているかのように、黙って立っていた。

「帰ろう。東京に」
僕はもう一度、つぶやいた。同行の二人にではなく、今度は自分自身に向かって。




(チーフ・ストラテジスト 広木 隆)

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