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9月17日 17時0分
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伸び悩む個人消費と悪化した消費者マインド―悪化は一時的か― - マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部「米経済の「今」を読む -経済指標動向-」

小売売上高 8月 前月比 +0.2% 市場予想 +0.5% 前月 +0.4%
ミシガン大学消費者信頼感指数 9月 76.8 市場予想 82.0 前月 82.1


■予想を大きく下回った小売売上高とミシガン大学消費者信頼感指数
13日(金)に発表された8月の小売売上高は前月比+0.2%と市場予想の+0.5%を大きく下回る結果となった。変動の大きい自動車関連を除いた数値も、8月は前月比+0.1%と7月の前月比+0.6%から増加の勢いが弱まった(グラフ参照)。



また、同日発表されたミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)は76.8と市場予想の82.0を大幅に下回った。同数値が80を下回ったのは4月以来5ヶ月ぶりである。現況指数は前月の95.2→91.8、期待指数も73.7→67.2と共に大きく悪化している(グラフ参照)。



7―9月期はもちろんその先の年末商戦に向けて個人消費が落ち込めば、言うまでもなく米経済にとって大きな打撃となる。しかし、現時点ではこのまま消費動向が大きく悪化する可能性は高くないと考える。

■考えられる悪化原因は?
消費者マインドが落ち込んだ原因は、大きく3つ考えられる。1つはシリア問題の発生とそれに伴う原油・ガソリン価格の高騰、2つ目は長期金利と住宅金利の上昇、3つ目は株価が調整局面にあったことである。

(1)シリア問題と原油・ガソリン価格の高騰
シリア政府の化学兵器使用問題で一時は米欧によるシリア攻撃が確実視された影響で、原油・ガソリン価格は急騰した。しかし、米露による外交決定で直接的な軍事介入が遠のいたことで原油・ガソリン価格は徐々に低下しており、このままシリア問題が決着すれば消費者マインドへの影響は一時的なものとなるだろう(グラフ参照)。



(2)長期金利・住宅金利の上昇
FRBによる量的金融緩和の縮小開始(テーパリング)時期や次期FRB議長をめぐっての思惑から、米国長期金利は3%近くまで上昇した。これに伴って住宅金利も上昇、フレディマック住宅金利(30年固定)は4.5%超と今年5月の水準から1%以上上昇している。住宅購入やその他の消費にあたってこれらの金利上昇が悪影響を及ぼしている可能性がある。

ただ、現在の市場コンセンサス通り17日・18日で開催されるFOMCにおいてテーパリングが発表されれば、アク抜け感から金利上昇は一服する可能性がある。

さらにこの連休中にFRB議長就任が最有力視されていたサマーズ氏が、政治混乱を避けるために候補を辞退し、金融緩和に極めて積極的なイエレン氏の議長就任が有力視されるようになった。それによって足元の長期金利は若干低下している(グラフ参照)。イエレン氏の就任が決まれば、より長く金融緩和政策が続くとの思惑から金利低下要因となるだろう。



(3)調整局面にあった株価
8月は月初から月末にかけてNYダウ平均は約800ドル(約5%)下落した。株式市場が史上最高値からの調整局面にあったことで、消費者マインドに悪影響を及ぼした可能性がある。株価は9月に入ってから上昇を続け、現在は再度史上最高値圏に迫りつつあり、調整局面は終了しつつある。

以上のように、消費者のマインドや消費行動にネガティブに働く要素が散見されたが、いずれも9月に入ってから変化の兆しを見せている。もちろんシリア問題が再度悪化するなどの想定外の事象が起きれば、消費者マインドの悪化が続いてしまうおそれはあるが、このままそれぞれの問題が落ち着きを見せれば、消費へのマイナスは解消され、再び消費の回復が鮮明になってくるだろう。

※各経済指標の意味についてはPDFをご覧ください。

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部

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