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医療費削減の切り札となるか?
日本初、医療系アプリコンテスト

吉田由紀子
2013年9月25日
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 「日本の医療界は、個人のたゆみないスキルアップが求められる一方で、いまだ一部閉鎖的なところもあり、テクノロジーによるシステムの改善などは重要視されない文化があると言われます。そこで、学生という権力構造から離れた位置を利用して、アプリ、サービス、テクノロジーを用いて医療の課題を解決するという文化の創造を行いたいと考えました」と言うのは、コンテスト運営スタッフを務める慶応義塾大学医学部6年の田沢雄基氏。

 優勝した服薬アプリ「flixy」は、現在、実用化に向けて動きだしている。IT企業や最先端の取り組みで知られる亀田総合病院(千葉県鴨川市)の協力を得て、商品化される予定だ。

患者による患者のための
アプリ開発とは?

 こういう潮流に乗って、患者が主体となったアプリ開発も登場している。クラウドファンディングサイト「キャンプファイヤー」に掲載されている炭水化物量検索アプリ「Carbodata」のバージョンアップ案件がそうだ。

 このアプリは、糖尿病患者団体のマイスター・ジャパンが昨年リリースしたもので、月間検索数が1万を超す人気アプリ。ユーザーの声を受けて、最新のAndroidにも対応可能なバージョンアップを図るため、支援を募っている。“患者による患者のためのクラウドファンディング・プロジェクト”として、日本で初めての取り組みである。

 アメリカでは、昨年、医療・ヘルスケア専門のプラットフォーム「MedStartr」も立ち上がり、ユーザー主導の製品開発が次々と行われている。

 日本でも医療現場にアプリを導入することで、解決できる課題は少なくないと思われる。現場の損失や無駄が軽減され、医師や看護師が、その本分である医療行為に一層の力を注いでいけるようになれば、患者側のメリットも大きい。現場主導型のアプリ開発は、大きな可能性を秘めている。

(吉田由紀子/5時から作家塾(R)

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