株式レポート
9月20日 18時0分
バックナンバー 著者・コラム紹介
マネックス証券

消費増税とアベノミクスの転換 - 村上尚己「エコノミックレポート」

来週の重要経済指標、主要企業決算についてPDF版のレポートで解説しています


今週の日経新聞では、2014年4月からの消費増税に併せて行われる経済政策プランが報じられている。先週から他の新聞では、安倍首相が消費増税を決断したとの観測記事が流れていた。まだ、安倍首相などから決定したとの発言はないが、ここまで具体的なプランが報じられていることを踏まえれば、消費増税の路線は固まった可能性が高いと思われる。以下、これらの報道を前提に、今後について考えてみよう。

アベノミクスについては様々な評価がなされているが、脱デフレと経済正常化を目指す、「世界標準の金融政策」を中心とした経済安定化策がその本質である。金融緩和強化で実質金利を引き下げ、抑圧されていた家計消費と企業の投資を増やし、脱デフレを目指す。本来その動きを後押しするために、財政政策という経済安定化ツールも使われるはずだが、開始後1年経過した2014年4月から強烈な逆噴射が始まることになる。

消費増税による家計の可処分所得減少は約8兆円で、家計所得の2.7%に相当する。ボーナスがようやく上がり始め、賃金下げ止まりの兆しがでてきた段階である。そして、2014年には強烈な所得圧縮が起きるので、所得減→消費減というメカニズムが働く。増税のインパクトで、2014年度のGDP成長率は個人消費を中心にゼロ近傍まで落ち込み、デフレ圧力は再び強まる。この想定が実現すれば、東日本大震災後の2011年度と同程度に再び成長率が低下、企業業績も減益となる。

一方、増税の経済へのネガティブな影響を、相殺するためのメニューが、日経新聞(9月20日)で報じられている。列挙すると、復興特別法人税廃止(9000億円)、公共投資(1兆円超)、減税の恩恵がない企業支援策(5000億円)、低所得者2400万人への現金給付(4000億円)、住宅購入者向け給付(3000億円)、中小企業へのものづくり補助金(2000億円)。

これらを合わせると、約3.3兆円の減税・補助金・政府支出増となり、これらは経済成長率を押し上げる。ただ、これらを積み重ねても8兆円増税の、4割程度にしかならない。また、補助金支出などは詳細が不明なこともあり、報道される予算規模どおりに、企業や家計の所得押し上げの効果が表れないリスクもある。

一方、報道によれば、法人減税に対して自民党からの反対もあり、連立与党を組む公明党からは消費増税とセットにした所得減税の要請が行われている。そして、安倍首相の決断はまだ報じられていない。最終的にどのような決着になるか不透明な部分が多い。

まだそうした状況ではあるが、現在の報道どおりの政策が実現すれば、「アベノミクス相場はしばらくお休み」という前提で、今後投資に臨むのが望ましいだろう。消費増税によるアベノミクス転換が及ぼす、日本株とドル円相場へのそれぞれの影響については、政策が決まった後に改めてお伝えしたい。




(チーフ・エコノミスト 村上尚己)

■ご留意いただきたい事項
マネックス証券(以下当社)は、本レポートの内容につきその正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。当社が有価証券の価格の上昇又は下落について断定的判断を提供することはありません。
本レポートに掲載される内容は、コメント執筆時における筆者の見解・予測であり、当社の意見や予測をあらわすものではありません。また、提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更又は削除されることがございます。
当画面でご案内している内容は、当社でお取扱している商品・サービス等に関連する場合がありますが、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。
当社は本レポートの内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。
本レポートの内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。当社でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動・金利の変動・為替の変動等により、投資元本を割り込み、損失が生じるおそれがあります。また、発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込み、損失が生じるおそれがあります。信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。
なお、各商品毎の手数料等およびリスクなどの重要事項については、マネックス証券のウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」(※)をよくお読みいただき、銘柄の選択、投資の最終決定は、ご自身のご判断で行ってください。
((※)https://info.monex.co.jp/policy/risk/index.html)

■利益相反に関する開示事項
当社は、契約に基づき、オリジナルレポートの提供を継続的に行うことに対する対価を契約先金融機関より包括的に得ておりますが、本レポートに対して個別に対価を得ているものではありません。レポート対象企業の選定は当社が独自の判断に基づき行っているものであり、契約先金融機関を含む第三者からの指定は一切受けておりません。レポート執筆者、並びに当社と本レポートの対象会社との間には、利益相反の関係はありません。

(マネックス証券)


マネックス証券
株式売買手数料(指値) 口座開設
10万円 30万円 50万円
100円 250円 450円
【マネックス証券のメリット】
日本株投資に役立つ「決算&業績予想」、信用取引ではリスク管理に役立つ信用取引自動決済発注サービス「みまもるくん」が便利。米国株は最低手数料5ドル(税抜)からお手軽に投資が可能で、米国ETFを通じて世界中に分散投資できる。投資先の調査、リスク管理、リスク分散など、じっくり腰をすえた大人の投資ができる証券会社と言えるだろう。一方、短期・中期のトレードに役立つツールもそろっている。逆指値ほか多彩な注文方法が利用できる上に、板発注が可能な高機能無料ツール「新マネックストレーダー」が進化中だ。日本株、米国株、先物取引についてロボットの投資判断を日々配信する「マネックスシグナル」も提供しており、スイングトレードに役立つ。
【関連記事】
◆AKB48の4人が株式投資とNISAにチャレンジ!「株」&「投資信託」で資産倍増を目指せ!~第1回 証券会社を選ぼう~
◆マネックス証券おすすめのポイントはココだ!~日本株手数料の低さ、ユニークな投資ツールが充実しているネット証券大手
マネックス証券の口座開設はこちら!

 

株主優待名人の桐谷さんお墨付きのネット証券!最新情報はコチラ!
ネット証券口座人気ランキングはコチラ!
NISA口座を徹底比較!はコチラ
株主優待おすすめ情報はコチラ!
優待名人・桐谷さんの株主優待情報はコチラ!

 

Special topics pr

ZAiオンラインPickUP
[クレジットカード・オブ・ザ・イヤー2017]2人の専門家が最優秀クレジットカードを決定! 2017年版、クレジットカードのおすすめはコレ! おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き その 【株主優待】最新の株主優待情報更新中! アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは、 本当は“ゴールド”ではなく“プラチナ”だった!? 日本初のゴールドカードの最高水準の付帯特典とは?
ランキング
1カ月
1週間
24時間
じぶん銀行住宅ローン 「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」付帯サービスはプラチナカード顔負け!最強ゴールドカード 実力を徹底検証  アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!


 

12月号10月21日発売
定価730円(税込)
◆購入はコチラ!

Amazonで「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!


【株で資産倍増計画![2018年版]】
1億円に早く近づく厳選56銘柄を公開
億超え投資家資産倍増の極意
・今後1年の日経平均の高値&安値を大予測
プロが提言! 2018年に日本株を買うべき理由! 
・変化の追い風を先読み! 新デフレ&新興国株
・好業績&割安! 上方修正期待株&成長割安株
・第4次産業革命! 独自技術を持つ部品株
新iPhone上がる株 25
利回りが大幅アップ!「長期優遇あり」の優待株
・今買うべき新興国株投資信託ベスト25
ネット証券のサービスを徹底比較! 
・怖いのは死亡・入院だけじゃない!
「働けない」を 助ける保険! 
iDeCo個人型確定拠出年金老後貧乏脱出!

「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!

>>「最新号蔵出し記事」はこちら!

>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

Apple Pay対応のクレジットカードで選ぶ! Apple Payに登録して得する高還元率カードはコレ! 堀江貴文や橘玲など人気の著者のメルマガ配信開始! 新築マンションランキング