
2)過剰すぎるほど上昇していた株価の調整
上海市場は深浅市場や香港市場と比較しても乱高下がもっとも激しい市場である。数年間という短期間で6倍にも急騰すれば元の株価へ短期的に下落する。
3)テクニカル的に下落サイクルに突入
3月の全人代から夏の配当落日までの下落サイクルが、たまたま今年は8月8日開催される北京五輪時期と重なり、乱高下が激化する。
4)金融・経済引き締め政策
数年にわたり掲げてきた金融・経済引き締め政策が、やっと最近になって効果がでてきた。
5)海外の大口投資家が保有していた石油関連企業を売却
資源の獲得のために対外買収を繰り返している中国の石油関連企業が、社会的に評価されずに売却される。
例年の傾向では、3月開催の全人代を境に株価は下り始め、夏の配当金を受け取ってから売却、年末から旧正月を底に春に向けて上がりだす、というパターンであった。ところが今年は事情が異なる。では、今後の中国株はどう動くのか? その傾向を探るポイントを以下に挙げる。
●インフレ引き締めの影響
中国のコンビニエンスストアの物価はすでに日本の半分以上に達する。現地の月収は、都市部では2万円ほどで、日本の10分の1であるから、その物価の高さがわかる。
中国の消費者物価上昇率は7%近くある。給料の伸びが追いつかず、ホワイトカラーでさえも生活ができないほど深刻である。このインフレを抑えなければ、格差問題もますます拡大し、デモも増えることが予想される。政府としては、なんとしてでも政策で効果を出さなければならない。それが中国国内の消費の活性化につながれば、内需型経済成長に移行もできる。
今年の全人代でも問われたのは「消費者物価上昇率を4.8%前後に抑えるとの目標実現」についてだ。インフレ抑制のために、今後は徐々に人民元レートの弾力性を拡大していく。また、人民元の上昇は国内消費や市場の需給状況を反映することが強調された。