もし、A電器店で購入すると、1万円のタブレット端末を18%引きの8200円で購入できます。A電器店の値引率は当然18%です。

 一方、B電器店で購入すると、タブレット端末は価格通り1万円で購入しなければなりません。
 ただし、1万円の20%の2000円分がポイントとして還元されます。

 後輩は、還元された2000円分のポイントを使って、パソコンソフトを取得しました。つまり、実質的には1万円を出して、1万2000円分の商品(タブレット端末とパソコンソフト)を購入したことになります。

1万2000円分の商品を1万円で購入した場合、2000円の値引きと考えることができます。
 1万2000円から1万円への値引率は2000÷12000で求めることができます。これを計算すると次のようになります。

 2000÷12000=0.1666…

 これにより、12000円から1万円に約16.7%の値引きになったということができます。これは、A電器店の18%引きと比べて少ない割合ですね。

 18%引きのセールをしているA電器店と、20%ポイント還元セールをしているB電器店を値引率で比べると、A電器店で買うほうがトク、ということになるのです。

 このように、値引きとポイント還元を数字だけで比べるのは危険です。
「20%のポイント還元と20%の値引きは同じではない」ということをおさえておきましょう。