経営 X 人事
若手社員を辞めさせず成長させる 「適度なかまい方」マニュアル
【第18回】 2009年8月6日
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間杉俊彦 [ダイヤモンド社 人材開発編集部副部長]

「ゆとり世代」への安易なレッテルは
百害あって一利なし

 若手社員を指導する立場であれば、「最近の若いヤツはどうなってるんだ?」と、ついついぼやいてしまう局面はたくさんあるでしょう。私もまったく同様なのですが、そんな時、「おれも“最近の若いヤツ”なんて物言いをするようになってしまったんだな」と少ししみじみしつつ、ふと「おれだって駆けだしの頃は似たようなもんだったよな」と思い至ったりします。

 私たちは、少し若手を厳しく見すぎているのではないでしょうか? あるいは、若手を「即戦力」と見なしているからこそ、できることとできないこと、言い換えれば理想と現実のギャップを必要以上に強く感じてしまうのかもしれません。

 そもそも、大学を出たばっかりのやつが、即戦力であるはずがありません。私はそこに「育てる責任の希薄さ」を感じてしまいます。

若者の考えや行動には
オトナの姿勢が反映されている

 オトナたちは、相当、自信を失っているのでしょう。「ゆとり世代」というようなレッテルを貼って、自分とは価値観の違う若者たちを「できないやつ」「劣ったやつ」と決め付ける物言いがそこかしこに溢れています。

 そんなニュアンスで書かれた本も話題になり、売れています。実際、少し前に「シュガー社員が会社を溶かす」というタイトルの書籍が話題になりました。シュガー社員とは、「過保護に育てられ、自分に甘く、自立心に乏しい若手社員」のことだそうです。

 悪いですが、まともな会社は、そんなもので溶けません。溶けるというなら、必ず会社のほうに溶ける理由があるのです。

 このような「ダメな若者」が会社や社会に害悪を及ぼす、という言説には、一方に「オレたちはがんばっているのに、ダメな若者が足を引っ張りやがる」という怨嗟が込められている気がします。

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間杉俊彦 [ダイヤモンド社 人材開発編集部副部長]

1961年、東京都生まれ。1986年 、早稲田大学第一文学部文芸専修卒業、ダイヤモンド社入社。週刊ダイヤモンド編集部に配属され、以後、記者として流通、家電、化学・医薬品、運輸サービスなどの各業界を担当。2000年 週刊ダイヤモンド副編集長。2006年 人材開発編集部副部長。著書に『だから若手が辞めていく』(ダイヤモンド社刊)

 


若手社員を辞めさせず成長させる 「適度なかまい方」マニュアル

若手社員はなぜすぐに辞めてしまうのか――。放置プレー上司が多い中、早期離職を防ぐためには、若手を「“適度に”かまう」ことが大切。部下を辞めさせることなく成長させる人材マネジメントのノウハウを伝授する。

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