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保有株含み損計上を強いられる
企業の頭痛の種は“企業年金”

週刊ダイヤモンド編集部
2009年1月23日
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 金融危機が深まった昨年9月以降、世界の株価は下落スピードを増した。今期決算では保有株の評価損を出す企業も続出する可能性が高い。本業不振に追い打ちをかける評価損だが、企業が絡む株式投資はそれだけではない。

 従業員に支払われる企業年金においても多額の国内外の株式が運用されている。2007年度末時点では、企業年金の資産約69兆円(確定拠出年金は含まない)のうち、23.5%が国内株式に、16.2%が外国株式に投じられている。

 企業が運用リスクを負わない確定拠出年金が普及してきたとはいえ、まだまだ従業員に給付を確約するタイプの年金制度が主流派だ。

  この確定給付タイプの年金制度を採用している企業は、資産の運用が振るわず、積み立て不足となった場合、不足分を一定期間にわたって按分し、退職給付費用の一部である「数理計算上の差異」として費用処理する必要がある。

 企業年金の運用利回りがマイナス10.58%(修正総合利回りベース)となった07年度に、上場企業が費用計上した数理計算上の差異は合計で約7600億円。

  格付投資情報センターによると、08年4~12月の企業年金の運用利回りはマイナス15.24%。このまま株価が上昇しなければ今期、企業は昨年を上回る費用計上に見舞われるだろう。

 特にインパクトが大きいのは不足分全額を一括費用計上する200社近い上場企業だ。退職給付会計の導入時、企業は各社の実情に応じて差異の処理期間を決めたが、「たまたま業績がよく、一括費用計上にした企業も少なくない。

  だが今になって、業績不振を理由に処理期間を延ばすことなど認められない」(ある会計士)という。まさに“泣きっ面に蜂”の損失となりそうだ。

(『週刊ダイヤモンド』編集部 佐藤寛久)

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