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メルケル大勝でも残る不安
投資家が恐れる反金融税制

週刊ダイヤモンド編集部
2013年10月10日
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歴史的な大勝を果たしたメルケル首相だが、続投の代償は投資家には高くつく?
Photo:AP/AFLO

 9月22日に実施されたドイツ総選挙の結果に、一部の機関投資家が戦々恐々としている。

 結果はおおかたの事前予想通り、メルケル首相率いる与党の中道右派、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が大勝、第1党の座を守った。

 メルケル首相個人の人気ぶりと、「格差是正を求める世論の声をあらためて浮き彫りにした」(中空麻奈・BNPパリバ証券投資調査本部長)といえる。こうした結果に対し金融市場は「想定内」と、あまり反応を見せなかった。

 ただ、これまた予想通り与党は絶対過半数にはわずかに届かず、メルケル続投のためには連立を組む必要がある。同じく右派で、これまで連立を組んできた自由民主党(FDP)が議席を失ったことでメルケルは、中道左派で最大野党の社会民主党(SPD)との大連立を目指す意向を示している。

 ところが、である。その大連立交渉で浮上しそうな政策に、機関投資家が不安を募らせているというのだ。

 具体的には、格差是正を訴えて議席数を伸ばしたSPDが求めている「金融取引税の導入」だ。

 これは、ドイツの国債や社債、株式など預金取引以外の金融取引すべてに課税するというもの。要するにもうかっている金融機関などの機関投資家に課税するという、まさに格差是正の“象徴”となり得る政策というわけだ。

 これに対し与党CDU・CSU側も、「最高所得税率の引き上げや法定最低賃金の導入といった他の格差是正政策については反対しているが、金融取引税については賛成している」(岸田英樹・野村證券シニア債券アナリスト)。

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