株式レポート
10月21日 18時0分
バックナンバー 著者・コラム紹介
マネックス証券

世界経済安定で、株高が期待できるのはどこか - 村上尚己「エコノミックレポート」

先週末(10月18日)、に米国株(S&P500指数)は史上最高値を再び更新した。米債務上限問題がとりあえず落ち着いたことで、投資家のリスク選好的な行動が強まっている。こうした値動きは、米国だけには止まらず各地域に広がり、新興国株もその流れにのり上昇した。新興国株MSCI指数も、米国株同様に9月半ばのQE3後の高値を超えてきた(グラフ参照)。


この新興国株高には、単に投資家心理が好転したことだけではなく、もう一つ大きな要因があると考えている。世界の新興国経済に大きな影響を及ぼす中国経済の安定がより鮮明になってきたことである。先週末(10月18日)に、中国の7―9月の実質GDPが発表されたが、前期(4―6月同+7.5%)から、7.8%と再び約8%に近づいた(グラフ参照)。


9月11日のレポートで、春先まで減速が止まらなかった中国経済が下げ止まるシグナルが増えていることを紹介した。先週のGDP統計などでも、そうした動きが再度確認された格好である。

6月までは短期金融市場で金利が大きく上昇するなど、政府の経済政策が不安定になり、それが中国経済を押し下げていた。ただ、7月に李首相が、「経済成長率の下限を下回るのは許さない」「雇用確保には 7.5%の経済成長が必要」などと、春先までの減速に歯止めをかけるメッセージを打ち出した時から、中国経済の潮目は転換しつつあった。リーマンショック後のような大規模な投資が発動したわけではないが、ある程度の投資拡大策が打ち出されたことが、中国経済の減速に歯止めをかけた。

それに加えて、米国や日本と中心とした世界経済安定を背景に、中国からの輸出が戻っていることも中国経済復調を支えている。先週(10月12日)発表された9月分の中国輸出金額は、前年比-0.2%と3か月ぶりにマイナス前年割れとなった。一部報道では、中国輸出が再び減速しているとの懸念が報じられた。

ただ、9月の輸出統計が前年割れとなったのは、今年は9月に中秋節の休みがあったことでほぼ説明できる。休日を調整した9月の輸出金額は前年比+5.3%と、8月(同+7.9%)とあまり変わらない伸びとなった。5,6月までほぼ前年水準まで落ち込んでいた輸出は、緩やかながらも回復している(グラフ参照)。中国の輸出動向は、9月まで世界各地域の製造業の生産活動の回復が続いていたことと整合的である。


もちろん、個々の新興国経済をみるとなお心配な面が残っているが、少なくとも中国を中心に新興国経済は最悪期を脱しつつあるとは言える。だから、年央まで「通貨危機」まで懸念されて売り叩かれていた、新興国株や新興国通貨の反転をもたらしている。

冒頭のグラフで示したように、新興国株MSCI指数は米国株同様に、9月半ばの高値を超えて上昇している。ただ、新興国の株価を2013年初まで遡れば、最近の上昇でようやく年初の高値まで戻っただけに過ぎない。


世界経済の安定が、新興国にも波及する状況が今後続くとすれば、どのようなリスクの取り方が望ましいか。世界のマーケットを牽引してきた米国株がすでに年初から20%以上上昇しており、企業業績の改善をかなり織り込んだ可能性もある。このため、当面の株高の余地を考えると、年初の水準に戻ったばかりの新興国株に投資妙味があるかもしれない。




(チーフ・エコノミスト 村上尚己)

■ご留意いただきたい事項
マネックス証券(以下当社)は、本レポートの内容につきその正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。当社が有価証券の価格の上昇又は下落について断定的判断を提供することはありません。
本レポートに掲載される内容は、コメント執筆時における筆者の見解・予測であり、当社の意見や予測をあらわすものではありません。また、提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更又は削除されることがございます。
当画面でご案内している内容は、当社でお取扱している商品・サービス等に関連する場合がありますが、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。
当社は本レポートの内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。
本レポートの内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。当社でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動・金利の変動・為替の変動等により、投資元本を割り込み、損失が生じるおそれがあります。また、発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込み、損失が生じるおそれがあります。信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。
なお、各商品毎の手数料等およびリスクなどの重要事項については、マネックス証券のウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」(※)をよくお読みいただき、銘柄の選択、投資の最終決定は、ご自身のご判断で行ってください。
((※)https://info.monex.co.jp/policy/risk/index.html)

■利益相反に関する開示事項
当社は、契約に基づき、オリジナルレポートの提供を継続的に行うことに対する対価を契約先金融機関より包括的に得ておりますが、本レポートに対して個別に対価を得ているものではありません。レポート対象企業の選定は当社が独自の判断に基づき行っているものであり、契約先金融機関を含む第三者からの指定は一切受けておりません。レポート執筆者、並びに当社と本レポートの対象会社との間には、利益相反の関係はありません。

(マネックス証券)


マネックス証券
株式売買手数料(指値) 口座開設
10万円 30万円 50万円
100円 250円 450円
【マネックス証券のメリット】
日本株投資に役立つ「決算&業績予想」、信用取引ではリスク管理に役立つ信用取引自動決済発注サービス「みまもるくん」が便利。米国株は最低手数料5ドル(税抜)からお手軽に投資が可能で、米国ETFを通じて世界中に分散投資できる。投資先の調査、リスク管理、リスク分散など、じっくり腰をすえた大人の投資ができる証券会社と言えるだろう。一方、短期・中期のトレードに役立つツールもそろっている。逆指値ほか多彩な注文方法が利用できる上に、板発注が可能な高機能無料ツール「新マネックストレーダー」が進化中だ。日本株、米国株、先物取引についてロボットの投資判断を日々配信する「マネックスシグナル」も提供しており、スイングトレードに役立つ。
【関連記事】
◆AKB48の4人が株式投資とNISAにチャレンジ!「株」&「投資信託」で資産倍増を目指せ!~第1回 証券会社を選ぼう~
◆マネックス証券おすすめのポイントはココだ!~日本株手数料の低さ、ユニークな投資ツールが充実しているネット証券大手
マネックス証券の口座開設はこちら!

 

株主優待名人の桐谷さんお墨付きのネット証券!最新情報はコチラ!
ネット証券口座人気ランキングはコチラ!
NISA口座を徹底比較!はコチラ
株主優待おすすめ情報はコチラ!
優待名人・桐谷さんの株主優待情報はコチラ!

 

Special topics pr

ZAiオンライン Pick Up
[クレジットカード・オブ・ザ・イヤー2017]2人の専門家が最優秀クレジットカードを決定! 2017年版、クレジットカードのおすすめはコレ! おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは、 本当は“ゴールド”ではなく“プラチナ”だった!? 日本初のゴールドカードの最高水準の付帯特典とは? 高いスペック&ステータスを徹底解説!アメリカン・エキスプレスおすすめ比較
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
じぶん銀行住宅ローン 「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」付帯サービスはプラチナカード顔負け!最強ゴールドカード 実力を徹底検証  アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード 「アメリカン・エキスプレス」が誇る、高いスペック&ステータスを徹底解説!
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

新理論株価で儲かる株
株主優待ベスト130
ふるさと納税ベスト86

1月号11月21日発売
定価730円(税込)
◆購入はコチラ!

Amazonで「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!


【株主優待ベスト130&新理論株価で買う株】
桐谷さん&優待ブロガー&ザイ読者が厳選!
 初心者も安心!株主優待ベスト130
失敗しない優待株の投資のワザ
●「優待+配当」利回りベスト30
少額で買える優待株ベスト30
権利確定月別の優待株ベスト 130
新理論株価まだ買える株68
年末までに駆け込め!ふるさと納税86
 3大カニマップ&寄附額管理シート付き! 
iDeCoつみたてNISAもこれが大事!
 騙されるな!投資信託選び10の落とし穴
●高配当&高成長の米国株ベスト12
地方上場の10倍株&佐川急便の投資判断
別冊付録!つみたてNISA完全ガイド

「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!

>>「最新号蔵出し記事」はこちら!

>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

Apple Pay対応のクレジットカードで選ぶ! Apple Payに登録して得する高還元率カードはコレ! 堀江貴文や橘玲など人気の著者のメルマガ配信開始! 新築マンションランキング
ZAiオンラインPickUP