今年は東京ディズニーランドの開園から30年、米ウォルト・ディズニー・カンパニーの創業から90年。ロバート・アイガーCEOは今の時代をどう捉えているのか。

米ウォルト・ディズニー・カンパニー最高経営責任者(CEO) ロバート・アイガー <br />どこにいてもディズニーに触れられる世界を創りたい

──ディズニーが成長し続けるために重要視していることは?

 非常にシンプルです。最良のコンテンツを作り、ストーリーテラーとして消費者に広く伝えていくということに尽きます。今年、当社は創業から90年を迎えますが、それはずっと変わりません。そして、ここで大事なのは、最終的に消費者に届けるためのイノベーションであり、テクノロジーです。

 創業者のウォルト・ディズニーは、1950年代に「ストーリーテラーはテクノロジーによって、より多くのストーリーを伝えていけるだろう」と、テクノロジーの重要性について語っています。当時から、かなり進んだ考えを持っていました。

 私が想像する世界とは、どこにいてもディズニーのコンテンツに触れられるというものです。電車やバスに乗っているときも、かつては新聞や雑誌を見るしかなかったのが、今はモバイルデバイスを持ち、映画やテレビ、ニュースを見て、ゲームを楽しんでいます。実にエキサイティングな時代です。