会社によって、人によって価値観は異なります。部門・部署によっても価値観は異なります。それらの中で、自社と「価値観」を共有できる顧客を見抜くことが大切なのです。

 前述の大企業のケースで言えば、最初の担当者は「資材部門」の担当者でした。その後、技術セミナーに訪れた担当者は「設計・開発部門」の担当者でした。資材部門の人は資材を安く購入することが仕事の1つなので、どうしても価値観が合いづらいのです。

 一方、設計・開発部門の人は「VA・VE提案」や「新しい技術情報」に価値を見いだしますから、価格競争を回避するためにも後者にアプローチすべきです。

 ターゲットを設計・開発部門にすれば、大企業の側から引き合い・問い合わせを発生させるのは難しくありません。大企業には常に「新商品開発」というニーズがあります。インターネットを中心としたマーケティングを行うことによって、ほぼどんな会社でも、やる気さえあれば大企業から引き合い・問い合わせを受けることができます。

 また、自社と「価値観が同じ」顧客と付き合うためには、自社の「価値」が何なのかを、はっきり相手に訴求することが何より大切です。そうすることによって、自社と「価値観が同じ」顧客が集まってくるからです。

(連載了)
 


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