日本は「婚活をしない美女」

 日本の製品は、「婚活をしない美女」と言われます。それは非常にクオリティの高いものを生産するにも関わらず、伝えないから売れないという意味。日本人は、いい製品をつくればそれで売れると考えつづけてきました。「語らず、背中で見せろ」と、言わなくても、気づいてもらえることを期待することが美しいとする向きもありました。もともと日本は島国で、新しい文化の流入が少なく、だいたい周囲にいる人が思っていることは、語らずしてわかる。そんな文化でした。

 ですが、現代。市場は完全にグローバル化し、良いものをつくっても、伝えなければ競争相手にとられてしまうようになりました。「伝えなきゃ伝わらない時代」に、完全になったのです。

 でも、安心してください。日本は他の国にはない、圧倒的に素晴らしいものをつくる技術があります。今までは「作ること」と「伝えること」のバランスが悪すぎただけなのです。日本人が伝え方を身につけることができたら、一人ひとりも変わるし、会社も変わるし、日本経済も変わります。今年話題になった方々の伝え方の技術を見ていただいたように、伝え方にはレシピがあります。それを知れば、誰でも使うことができるのです。

 オリンピックもやってきます。外国人がもっと日本にやってくるし、日本は注目され、自らを伝えることも圧倒的に増えるはずです。これから日本は劇的に変わるでしょう。もちろん、素敵なほうに向かって。2013年は、話ベタな日本人が、伝え方の大切さに気づいた初めての年、「伝え方元年」となりました。

「伝え方が9割」バックナンバー

第1回 無理めな、あの人に デートOKをもらうコトバとは??

第2回 チカン多発地域!ある看板をつけたら チカンが発生しなくなった、そのコトバとは??

第3回 困った自転車放置!ある看板をつけたら放置がなくなる、そのコトバとは?

第4回 子どもが言っても勉強しない!言い方を変えたら、勉強をはじめたそのコトバとは?

第5回 いままで伝えることが苦手だった人のほうが、この方法で劇的に人生が変わる【本田直之×佐々木圭一】(前編)

第6回 伝える技術って、相手のことを想像する技術でもあるんです。【本田直之×佐々木圭一】(後編)

第7回 「相手のことを想像して伝える」それが、この本に書いてあるすべて【姜尚中×佐々木圭一】(前編)

第8回「心」という小説を書くことで、亡くなった息子に近づきたかった【姜尚中×佐々木圭一】(後編)

第9回 なぜDJポリスの伝え方が、群集を動かしたのか?そこに使われていた「伝え方のレシピ」。

第10回 DJポリスが伝え方で使った「チームワーク化」。これを使えば動かない人も動く。

第11回 実は隠れコンセプトは「相手のことを想像する技術」【元スターバックスコーヒージャパンCEO・岩田松雄×コピーライター・佐々木圭一】(前編)

第12回 上司は、自分が上司にやっていることを部下にも同じように求める【元スターバックスコーヒージャパンCEO・岩田松雄×コピーライター・佐々木圭一】(後編) 

第13回 伝え方を身につけたら、日本企業は強くなる【サイバーエージェント藤田晋×佐々木圭一】(前編)

第14回 技術者こそ、伝え方の技術を学べばいい【サイバーエージェント藤田晋×佐々木圭一】(後編)

第15回 自分を世の中にどう伝えていくかが重要なこと、みんな肌で感じ始めてきてる【しずる村上×佐々木圭一】(前編)

第16回 世の中のいい言葉には、法則がある【しずる村上×佐々木圭一】(後編)

第17回 伝え方で勝利!オリンピック東京招致プレゼン


【ダイヤモンド社書籍編集部からのお知らせ】

2013年は、話しベタ日本人の「伝え方元年」価格:¥1,400(本体)
四六判・並製 ISBN:978-4-478-01721-0

◆佐々木圭一『伝え方が9割』

2013年6ヵ月連続、日本全国ビジネス書1位(日版調べ)のベストセラー。入社当時ダメダメ社員だった著者が、なぜヒット連発のコピーライターになれたのか。著者は、膨大な量のコトバ・コピーを見続け、研究し、ついに「伝え方には技術があり、共通のルールがある」「感動的なコトバはつくることができる」ことを発見!!
無理なお願いも形勢不利な勝負も!伝え方で結果が変わる「超具体的な方法」が、この本にはかかれてあります。

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