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美人のもと

危険な笑顔

西村ヤスロウ [広告プランナー]
【第36回】 2009年9月14日
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 人間は実にいろんな表情を持っている。喜怒哀楽だけではなく、表現しにくい微妙な顔つきを持っている。もちろん「美人のもと」を一番増やすのは笑顔である。ただ、その笑顔にもいくつもの種類があり、注意すべき笑顔もある。「美人のもと」を増やすはずの笑顔が減らしていることがあるのだ。危険だ。

  その危険な笑顔はたまにテレビで見かける。まずニュース番組やワイドショーだ。勉強不足のニュースキャスターや司会者が、ゲストや解説者のコメントを理解できないことがある。そこでわからないと告げればいいものを「知ったかぶり」をする場面がたまにある。その時の顔だ。わからないことを隠すための笑顔である。「はい」「そうですね」と言いながら笑顔。不自然。

  どこが不自然かと言えば、瞳孔が開いている感じなのだ。笑顔はたいてい目が細くなる。それなのに、目が丸くなっている。口だけは必死に笑顔をつくろうとしている。びっくりしながら笑っている感じだ。笑顔なのに見苦しい。

  この笑顔は「美人のもと」を一気に減らす。気をつけよう。

  テレビの中だけではない。英会話している人を見るとたまにいる。

  理解できていないのに、わかったふりをしている人。たいていあの危険な笑顔だ。そしてその笑顔のまま必要以上にうなずく。なぜか「イエス」を必要以上に繰り返しながら。うなずく瞬間に「美人のもと」がこぼれていくのに。

  旅先で頻繁に見かけることができる。それは英会話スキルの問題ではない。わかっていないならわかっていないと言えばいいだけだ。わからないことを主張するのは、わかりやすい言葉を引き出す有効な手段だ。それで相手にレベルがわかれば、会話がしやすい。意外と会話できることに気づく。かたことの日本語を話す人に会ったら、あなたは丁寧に話すはずだ。それは不快なことだろうか。むしろ、好感を持つ。その気持を思い出そう。知ったかぶりを続けると、後で大変なことになるかもしれない。

  むしろ必死でわかろうとしている表情こそ、「美人のもと」を育てるのではないだろうか。

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西村ヤスロウ [広告プランナー]

1962年生まれ。プランナー。趣味は人間観察。著書に『Are You Yellow Monkey?』『しぐさの解読 彼女はなぜフグになるのか』などがある。


美人のもと

『経』に好評連載中の西村ヤスロウ氏によるエッセイ。「美人のもと」とは、女性なら誰しも持っているもの、「美人のもと」を磨き続けるためのコツを解き明かす。

「美人のもと」

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