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為替市場透視眼鏡

米景気回復力を映すドル円相場
円安基調不変で早晩100円台へ

田中泰輔(ドイツ証券グローバルマクロリサーチオフィサー)
2013年11月19日
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 ドル円相場は半年近く90円台後半を中心に一進一退を続けている。昨年11月半ばからの半年間に約30%上昇した「安倍相場」は鳴りを潜めたかに見える。

 しかし、日本では、アベノミクスが前進し、景況・市況回復に伴う円安への下地は着実に醸成されている。自民党は7月の参院選で大勝し、9月には2020年五輪の東京誘致に成功。国内景気は改善を続け、日本銀行の「異次元緩和」は計画通り進んでいる。安倍政権は懸案だった来年4月からの消費税増税を決断する一方、景気回復・デフレ克服への期待を損なわないよう、補正予算と法人税減税をセットにする道筋を固めた。

 ドル高・円安を促す中心となる原動力は、日本側要因でなく、米国経済回復である。しかし、8、9月の非農業者部門の雇用者増加数は予想を若干下回った上に、9月分は米議会の予算審議が暗礁に乗り上げたため発表が延期された。9月中には米量的金融緩和の縮小が始まり、景気回復への信認が補強されると期待したが、これも先送りされた。

 円安派は、こうした肩透かしのたびにドル買い・円売りポジションを一部巻き戻した。ドル円の何カ月もの膠着は米景況観の気迷いそのものの反映とみることができる。

 米景気のもたつきと、他方でFRB(米連邦準備制度理事会)が量的緩和の「出口」に向かうとの観測は、新興国市場を動揺させた。新興国から大量のマネーが逃げ出し、経済危機に陥るかの論調も少なくなかった。しかし当欄では新興国経済は(まだら模様ながら)すでに回復局面に移りつつあり、最近の市況悪化は続かないとの立場を貫いてきた。

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