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金融市場異論百出

高額消費で膨張する家計債務
底打ちする韓国に広がる歪み

加藤 出 [東短リサーチ代表取締役社長]
2013年11月19日
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 久しぶりにソウルに行った。足元の経済は回復を示しているが、社会の各所に表れてきた“歪み”を懸念する声も多々聞かれた。

 韓国銀行(中央銀行)が10月25日に発表した第3四半期の実質GDPは、消費や建設投資に牽引されて前期比+1.1%(前年比+3.3%)という堅調な成長を示した。現地エコノミストの間では韓国経済は底を打ったという見方が主流になっている。

 9月の韓国の輸出額は、自動車やIT製品の好調により、過去最高の505億ドルとなった。月間の輸出額が500億ドルを超えたのは初めてだ。1~8月の経常収支は422億ドルの黒字で、韓国銀行は今年の経常黒字は史上初めて日本を超えるとの予測を発表した。

 ヒョン・オソク経済副首相は「経済は完全な回復軌道に乗っている」と最近述べている。しかし、民間エコノミストからは、今後のリスクとして、FRBの量的緩和策縮小に伴う資本流出、韓国にとって最大の輸出先である中国経済の先行き、日銀が追加緩和策を行う場合の円安、膨張する家計の債務問題を懸念する声も聞こえる。

 家計の債務膨張については、韓国銀行もそれを警告するレポートを10月末に発表した。家計の収入に対する債務の比率は2003年末は103%だったが、最近は140%近くに上昇した。住居費の高騰、留学など教育熱の高まり、車やファッションなどの高額消費が借金を増加させている。

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