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週刊・上杉隆

パンダ2頭なら安い!福田首相に全面支持させた胡錦涛訪日の成果

上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]
【第27回】 2008年5月8日
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 中国の胡錦涛国家主席は、3月のチベット暴動後、初の外遊先として日本を訪れている。

 初日の昨日(5月6日)は、歓迎夕食会で、死んだばかりの上野動物公園のリンリンに代わるパンダ2頭の貸与を申し出て、さっそく両国の友好関係をアピールすることに成功した。

 そしてきょう(7日)、福田首相とのぞんだ日中首脳会談では、10年ぶりの共同文書を発表し、日中間の「暖かな春」を演出、ひとまずは及第点をあげた形になっている。

 1972年の日中共同声明、1978年の日中平和友好条約、1998年の日中共同宣言に続く第4の「共同文書」だが、その内容は〈歴史を直視し、未来に向かい、「戦略的互恵関係」の新局面を切り開く〉と冒頭にあるように、昨年の安倍前首相訪中時に発表した共同プレス文書の内容と大差はない。

 むしろ、重要なのはその後の共同記者会見だ。そこで「チベット問題」と「オリンピック開会式」という微妙な問題に触れたことこそ、今回の訪日の最大の目的だったといっても過言ではないだろう。

チベット問題での対応を
「高く評価」した福田首相

 とくに注目する点は、日本側の福田首相にその問題について言及させたことだ。その瞬間、胡主席の今回の訪日はほとんど成功したとみてもいいだろう。

 北京オリンピックの成功こそがすべてに優先する現在の中国にあって、福田首相の次の二つの言葉は、パンダ2頭ではお釣りがくるほどの嬉しいプレゼントとなった。

 「要するに、チベット問題などに対してどういうふうに対応し、解決していくのかがまさしく戦略的互恵関係というふうに考えております。ですから、そのためにも、率直な対話とか協議といったようなものは欠くことができません。そういう意味でも、本日、胡主席と相当長い時間にわたって会談したということは、大変大きな意義があるというふうに思っております。チベット情勢については、主席の対話をするという決断と実際に話し合いを行ったということについて高く評価をしております」

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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


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