前回のコラムで、消費税に係る軽減税率の問題に触れたところ、友人や知人から「軽減税率の問題点はよく分かったが、部分ではなく全体としてのわが国の税体系をどう考えたらいいのか」という指摘を受けた。

 そこで、全くの素人考えに過ぎないが、とりあえず基幹3税と呼ばれている所得税、消費税、法人税について1つの理想型を考えてみたい。

 ところで、2013年度予算を見ると、歳入面では、

わが国にとって税体系の「理想型」はどのようなものか

 一方、歳出面では、

わが国にとって税体系の「理想型」はどのようなものか

 となっており、社会保障関係費が歳出の中では突出した大きさを誇っているので、「税金は社会保障に象徴される公共財や公共サービスの対価」であり、「負担(税金)が即ち給付(社会保障給付や文教費)である」ということが一目でよく分かる構造となっている。なお税収の中では基幹3税で約8割のシェアを占めている。