18日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・先物主導で指数は振らされるなか、個人はテーマ銘柄などに
・ドル・円は100円23銭付近、短期筋などのドル買い興味は後退せず
・出遅れ感の目立つ中小型株を見直す動き、後場も中小型株への資金流入に注目
■先物主導で指数は振らされるなか、個人はテーマ銘柄などに
日経平均は続伸。63.91円高の15229.83円(出来高概算15億8000万株)で前場の取引
を終えた。15日の米国市場は上昇し、シカゴ先物は15300円に乗せていた。これにサ
ヤ寄せする格好でのギャップ・アップからのスタートに。その後は急ピッチの上昇に
対する過熱警戒もあり、下げに転じる局面もみられたが、インデックスに絡んだ買い
によって早い段階で切り返しをみせている。
東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めてい
る。セクターではその他金融、証券、保険、銀行などが堅調。半面、空運、陸運、倉
庫運輸、ガラス土石などが小安い。指数インパクトの大きいところでは、ファースト
リテイリング<9983>、ホンダ<7267>、電通<4324>、ソフトバンク<9984>などが堅調。
一方で京セラ<6971>、東エレク<8035>、KDDI<9433>などが重しに。
日経平均はギャップ・アップで始まり、その後は先物主導による大口売買、これに伴
う現物へのインデックスに絡んだ商いによって先週末の終値を挟んでの攻防が続いて
いる。ただ、先週の急ピッチの上昇に対する過熱警戒感はコンセンサスであり、利益
確定などを吸収しつつ、強含みの相場展開が続いている状況である。
また、先物市場では売り仕掛け的な動きも出易いようだが、値動きの荒さなどからポ
ジションが取りづらいようである。個別では、決算が一巡するなか、テーマ銘柄など
の一角に資金が集中。経産省は太陽光発電の買い取り価格の引き下げを視野に、再生
可能エネルギーの普及策を見直し報道を受けて、太陽光発電関連が売られる一方で、
風力や地熱関連が物色されている。また、メディアドゥ<3678>の上場を控え、LINE関
連や電子書籍関連などの一角に短期資金が集中している。先物主導で日経平均が振ら
されるなか、個人主体の資金はテーマなど材料系にシフトしやすい需給状況か。
■ドル・円は100円23銭付近、短期筋などのドル買い興味は後退せず
ドル・円は100円23銭付近で推移。日経平均株価の続伸が好感され、ドル・円は100円
20銭付近で下げ渋っている。仲値時点のドル需要は通常並だったようだが、その後
100円30銭付近で顧客筋のドル買いが観測された。100円付近には個人勢や短期筋など
のドル買いオーダーが残されており、目先においてドル・円は100円台を堅持すると
の見方が多い。
■今後のポイント
・日経平均株価の続伸を意識してドル・円は堅調推移
・100円付近で個人勢、短期筋のドル買い興味
12時20分時点のドル・円は100円23銭、ユーロ・円は135円23銭、ポンド・円は161円
55銭、豪ドル・円は94円03銭付近で推移。上海総合指数は、2162.31(前日比
+1.24%)で推移している。
■後場のチェック銘柄
・風力や地熱関連などテーマ銘柄の一角に短期資金の矛先
・メガバンクや証券株など金融株に資金、金融緩和メリット関連への関心が継続
・出遅れ感の目立つ中小型株を見直す動き、後場も中小型株への資金流入に注目
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
11:00 菅官房長官、定例記者会見
13:00 パナソニック<6752>が住宅用蓄電池発表会
13:00 マンション発売(10月、不動産経済研究所)
13:40 石破茂自民党幹事長が講演(イイノホール)
16:00 菅官房長官、定例記者会見