インデックスファンドの探し方

 さて、いよいよ投資信託選びの実践編です。ここでは、モーニングスターのウェブサイト上にある「ファンド検索」機能を徹底的に活用していきます。

 本連載の第2回でも少しお話ししましたが、投資信託はいくつかの種類に分けられます。この種類の違いによって検索条件は多少異なりますが、大きな流れはみな一緒です。今回は、初心者投資家の方にも始めやすい「国内株式型のインデックスファンド(注)」を探していくことにします。

 まずはモーニングスターのサイトの「ファンド検索」画面で、次のように検索項目を入力します。

たった15分でできる!<br />「ファンド検索」機能をかしこく使って<br />投資信託を一発でふるいにかけるマル秘テクニック  国内株式型のインデックスファンドの検索条件。拡大画像表示

●カテゴリー:「国内株式型」の分類を選びます。

決算頻度:「1年ごと」を選択します。これで、複利効果を活かせない毎月分配型のようなタイプをふるいにかけることができます。

インデックスファンド区分:今回はインデックスファンドだけを選び出したいので、「インデックスファンドのみ」の項目にチェックを入れます。

信託報酬等:「分類平均より小さい」と指定します。毎年引かれるコストは極力抑えたいところ。したがって、コストが平均以下のものだけを抽出しましょう。

DC(確定拠出年金)区分:「除く」にチェックが入っていることを確認します。DCとは、確定拠出年金専用ファンドのことです。ここでは、すべての投資家が購入できる投資信託を選びたいので、DCに該当する商品は除外します。

SMA(ラップ口座)区分:「除く」にチェックが入っていることを確認します。SMA(ラップ口座)とは、金融機関が投資家と契約を結んで運用から管理までを行う口座のことです。ここではすべての投資家が購入できる投資信託を選びたいので、ラップ口座に該当する商品は除外します。

償還までの期間:「30年以上」と指定します。今回は長期での資産運用を前提としているため、償還期間がなるべく長いものを選びたいところです。ここで「30年以上」に設定すれば、基本的には償還期間が無期限の商品を抽出することができます。

純資産総額:「1000百万円以上」と指定します。純資産総額とは、その投資信託がどのくらいの規模のお金を投資家から集めて運用しているかという数字です。規模が小さすぎると目論見書に記載されている当初の償還期間より早く償還されてしまうおそれがあるため、安定した運用規模といえる1000百万円以上を選びましょう。

 条件を入力したら「検索する」ボタンをクリックしてください。


(注)インデックスファンドとは、日経平均株価指数や東証株価指数(TOPIX)などのインデックスにできるかぎり近い動きをするように運用される投資信託。一般的に、日々のインデックスに投資信託の値動きを合わせるようにプログラムされたシステムによって運用されるため、アナリストが銘柄を調査・分析したり、ファンドマネジャーが投資のタイミングを考えたりすることはありません。したがって、ファンドマネジャーの手腕によって運用成績が大きく左右されることはそれほどありません。
 これに対して、株価指数を上回ることを目標にファンドマネジャーが積極的に運用する投資信託は「アクティブファンド」と呼ばれます。アクティブファンドは運用の手間隙がかかるぶん、インデックスファンドよりもコストが高くなります。