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モーターショー裏イベント「モビリティジャム」
事業家やレーサー、官僚が手弁当で企画した背景【前編】
――モビリティジャム実行委員 伊藤慎介

伊藤慎介 [モビリティジャム実行委員]
2013年11月22日
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11月30日(土)、12月1日(日)の二日間、東京お台場メガウェブで「モビリティジャム」というクルマのイベント(入場無料)が開催される。既にダイヤモンド・オンラインでの連載「エコカー大戦争」において自動車ジャーナリストの桃田健史氏から「謎のイベント」として紹介されているが(記事はこちら)、桃田氏はもちろんのこと、自動車レーサーの田嶋伸博氏をはじめ、国土交通省の官僚、自動車メーカー、自動車部品メーカー、自動車販売会社、ベンチャー企業経営者、電池メーカー、電子部品メーカー、建築家など幅広い分野の有志が集まって企画したのがこのイベントだ。

ご存知の通り、この期間は東京モーターショーという自動車の一大イベントが開かれる時期とも重なる。当然、世間の関心は本イベントとはスケールが格段に大きい東京モーターショーに向くだろう。そんな時期にあえて、これだけの多様なバックグラウンドからなる有志がメガウェブに終結し、なぜボランティアでイベントを開催するのか。インタビュー形式での有志の生の声とともに紹介したい。(文/伊藤慎介)

クルマがつまらなくなった――
それこそが若者の自動車離れの原因

いとう・しんすけ
モビリティジャム実行委員。京都大学大学院工学研究科電気工学専攻を卒業後、1999年4月に通商産業省(現 経済産業省)に入省。2005~07年に自動車課において燃費基準の策定・改訂、新世代自動車の戦略策定、次世代自動車用電池の開発目標策定などを担当、その後、07年からは情報経済課においてスマートグリッド、スマートコミュニティの戦略立案・関連プロジェクトの企画・実施などを担当。2010年には戦略輸出室/クールジャパン室、11~13年には航空機武器宇宙産業課で航空機産業を担当し、13年6月末より官民ファンドの(株)産業革新機構に出向中。モビリティジャムには、所属組織とは無関係に一個人として参画。 Photo by Ryosuke Shimizu

 若者がクルマに対する興味を失ったと言われて久しい。スマホやタブレットに関心が移ってしまったから、自動車の保有コストが高いからなど様々な理由が語られている。

 しかし、本質的な問題は「クルマがつまらなくなったから」なのではないのだろうか。

 後段のインタビューにも出てくるが、機能、環境性能、生産プロセス、コストなどを追求しすぎた結果、作り手が本当に作りたかったワクワクするクルマが、日本で作れなくなってしまったのではないだろうか。

 一方で、自動車メーカーからは高齢化の進む日本に必要な移動手段=モビリティが十分に提案されていない。

 日本の地方では、高齢化が進みクルマに乗れない高齢者が増えている。また、クルマに乗れたとしてもガソリンスタンドが減るなどして燃料調達に支障をきたしている地域も増えている。

 人口減少が進む日本において、地方の問題は都市部にとっての将来の問題だ。高齢者が安心して住み、移動することができる街づくりを進めることは、日本人にとって必要不可欠な取り組みであり、いずれ同じ問題に直面するアジアの国々にも必要となるだろう。

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