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12月4日 18時0分
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急ピッチに円安が進んだ理由 - 村上尚己「エコノミックレポート」

10月米雇用統計が発表された11月8日以降ドル円相場では円安・ドル高の流れが始まり、12月に入ってから、5月の高値に接近する103円半ばまで一時上昇した。円安のきっかけは、雇用統計という米国発の材料だったが、11月後半以降、FRBの政策への期待を反映する米10年金利はあまり上がっていない(グラフ参照)。


ドル円相場は11月末から、米長期金利から離れる格好で、大きく上昇している。米国の金融政策以外の要因が、ドル高円安として影響する面が大きくなっている。この動きの要因の一つと挙げられているのは、日本銀行の追加金融緩和に対する思惑が高まっていることである。

具体的に、11月21日の黒田総裁の記者会見における「金融政策の余地がある」、11月27日の白井審議員による「ちゅうちょなく金融緩和をすべき」などの言及が材料になった可能性がある。また12月2日の黒田日銀総裁の記者会見での、「(2014年度の)景気の下押し圧力が大きくなる可能性」への言及が注目されたとメディアで報じられている。

ただこれらの発言についての報道は、質疑応答の中での一部の言及が強調されている面も多分にある。黒田総裁などの金融政策や経済状況への判断は、現状大きく変わりつつあるとは言い難い。発言に対する解釈はいろいろあり得るとしても、一部の言及がピックアップされ、相場の雰囲気に合わせ後付け的に解釈された可能性もあるのではないか。それが、急ピッチに円安が最近進んだ理由の一つかもしれない。

もっとも、日本銀行の追加金融緩和に対するメディアやマーケットの最近の解釈は、やや時期尚早かもしれないが、市場でそうした期待が浮上することは重要な変化である。黒田体制の日本銀行が+2%のインフレ実現に強くコミットしており、その信認の高さが円安への思惑に繋がっているからだ。アベノミクス発動で日本銀行の金融政策が変わったことで、日本側の要因でドル円相場が動くようになったことは、円安を通じて早期脱デフレをサポートする。

2014年1-3月中には、米FRBが量的金融緩和縮小を始めるとみられる。一方、日本銀行が追加の金融緩和強化の手を緩めることはないだろう。短期的には為替相場は様々な要因で揺れ動くが、FRBと日本銀行の「金融政策の方向性の違い」が、2014年の円安ドル高の流れを後押しすると予想している。




(チーフ・エコノミスト 村上尚己)

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(マネックス証券)


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