アベノミクスを、
経済政策の歴史から見ると?

 リーマン・ショック以降、欧米諸国も長期のデフレに苦しみますが、デフレ下の新自由主義が逆効果になることを、「失われた20年」の日本が証明したわけです。

 2012年、「デフレ脱却」を掲げて政権を奪回した第2次安倍政権は、金融緩和と財政出動を同時に行なうケインズ主義的な経済政策ーーアベノミクスを打ち出しました。

 個人の経済活動の自由を最高の価値とする新自由主義は、欧米では「右派」と見なされます。

 一方、大きな政府が財政出動によって経済を活性化するケインズ主義は「左派」です。安倍内閣は経済政策的には左派政権ということになります。長い視野で考えれば、

(1) 19世紀の古典的自由主義(古典派経済学)
(2) 1930年代、世界恐慌に始まるケインズ主義
(3) 1980年代、ケインズ主義の限界から新自由主義(レーガノミクス)
(4) 2010年代、世界金融恐慌に始まる新ケインズ主義(アベノミクス)

日本で始まった「実験」の行方に、世界が注目しています。

(次回掲載は、未定です)


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