コートジボワール、ギリシャ、コロンビア
「相手に恵まれた」と言われるが……

 来年6月12日に開幕する2014FIFAワールドカップ・ブラジル大会、1次リーグの組み合わせが決まった。

 C組に入った日本が対戦するのは、アフリカのコートジボワール(FIFAランク17位・以下同)、欧州のギリシャ(12位)、南米のコロンビア(4位)。日本は48位だから、いずれも格上だ。しかし3ヵ国ともW杯では、これといった実績は残していない。コロンビアが1990年イタリアW杯でベスト16になったのが最高で、ギリシャとコートジボワールは1次リーグを突破した経験もないのだ。

 日本が出場した過去4大会の1次リーグには「勝つのは無理」と思わざるを得ない強豪が組み込まれていた。98年大会はアルゼンチン、06年大会はブラジル、10年大会はオランダ。02年大会は開催国特権でシードされ、トップレベルの国との対戦はなかったが、それでも1986年大会4位の実績を持ち、1次リーグ突破の常連ベルギーが同グループに組み込まれた。

 そうした前例と比べると今回は相手に恵まれたといえるかもしれない。そんなこともあって各スポーツメディアからは「この相手なら大丈夫、1次リーグ突破できる」といった楽観論が出ている。

 だが、逆にこうしたグループだからこその難しさはある。対戦する3ヵ国の方も、この組み合わせでラッキーと思っているのだ。コロンビアにとっては24年ぶりの1次リーグ突破のチャンス到来であり、過去最高のベスト16以上の成績だけでなく優勝までを狙ってくるだろう。コートジボワールとギリシャにしたって初の1次リーグ突破が可能な組だとの思いがあり、志満々のはず。強豪国が入っている組ならば2位通過を想定した戦い方が考えられるが、この組の場合は横一線からのスタート。どの国も1位通過もあれば敗退もあり得る組であり、決して気の抜けない試合が続くのだ。

 ともあれ対戦する3ヵ国はどんなチームなのか、地区予選の戦いぶりを中心に見ていく。