フィリピン 2013年12月20日

フィリピンの交通の主役、パジャックとトライシクル
ドライバーたちの懐事情

フィリピン在住17年。元・フィリピン退職庁(PRA)ジャパンデスクで、現在は「退職者のためのなんでも相談所」を運営する志賀さんのマニラレポート。志賀さんが農場を持つフィリピン北部のタバコ市では、サイドカーつきの自転車(パジャック)とバイク(トライシクル)が人々の足になる。志賀さんいわく、最も過酷な仕事のひとつがこのパジャック・ドライバーだ。

 私の農場があるビコール地方のタバコ市では、トライシクル(サイドカーつきモーターバイク)とパジャック(サイドカーつき自転車)が交通の主役だ。

 フィリピンの都市では、近接への交通手段として、車を所有できない庶民はジープニーかトライシクルあるいはパジャックに頼るしかない。タバコ市においてはジープニーは比較的長距離を走り、市内の交通はもっぱらトライシクルとパジャックによる。しかも、やたらとパジャックが多いのが特徴だ。

近くなら「パジャック」、距離があれば「トライシクル」

 そもそもフィリピン人、とくにフィリピン女性は歩くのが嫌いだ。だから数百メートルの距離でもパジャックを使う。

 距離により料金は違うが、1人頭5ペソ、10ペソ、15ペソ(約12~37円)程度でタバコ市街地ならたいていのところへ行ける)。数年前は数ペソ程度だったのにずいぶんと値上がりしたものだ。タバコ市はマヨン火山の裾野にあるため、海から陸にむかってゆるい勾配がある。上りが10ペソ(約25円)だとすると、下りは半額の5ペソ(約12円)だそうだ。

 一方トライシクルはタバコ市郊外のちょっと離れたところに行くのに使う。やはり距離によって料金が異なり、数キロの距離で、1人頭8ペソ、10ペソ、13ペソ(約20~32円)となる。

 距離だけの比較ではトライシクルのほうがずっと安い。ジープニーあるいはGTX(乗り合いワンボックスカーで14人乗り)にも同じことがいえて、長距離(たとえば30キロも離れたレガスピ市まで)で35ペソ(約87円)と、もっと割安だ。まあ、人力を使うのだからパジャックが高いのはやむをえないかもしれない。


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橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
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