フィリピン 2013年12月13日

困窮日本人はフィリピンの人たちに「迷惑」をかけているのか

フィリピン在住17年。元・フィリピン退職庁(PRA)ジャパンデスクで、現在は「退職者のためのなんでも相談所」を運営する志賀さんのマニラレポート。日本人にとっての美徳「他人に迷惑をかけない」は、フィリピン人にとって、どんな意味があるのか。長年フィリピンに暮らす志賀さんならではの分析です。

 すこし前だが、『日本を捨てた男たち』(集英社文庫)の著者で、マニラ新聞記者の水谷竹秀さんから取材を受けたことがある。

 私がお世話した退職者でユニークな方がいたら紹介してほしい、というのだ。

退職ビザ申請者の半数は50歳未満

 私のまわりには水谷さんの著書に出てくるような困窮日本人はいないが、退職ビザを申請する方々の最近の特徴を話した。

①申請者の半数近くは50歳未満の比較的若い方で、もちろん現役組だ。

② ビザの取得に主体的に動いているのは奥さん(ご夫婦で申請の場合)、あるいは独身ないし単身の女性だ。女性が半数近くで、子育て真最中の方も多い。

③ 申請者の半数近くは、大学教授、医者、教員、大手上場会社勤務など社会的にステータスのある(あった)人である。

④ 申請者の半数近くは退職ビザ取得のために初めてフィリピンを訪れた方々である。ビザの取得手続きで初めてフィリピンを訪問する方も多い。

 フィリピンで永住ビザを取る人は、『日本を捨てた男たち』に登場するような「じゃぱゆきさんの尻を追いかけてやってきた中年ないし熟年男性」か、「老後を物価の安いフィリピンでゆったりと過ごしたいご夫婦」と大方の人は思っている。だが最低2万ドル(約200万円)の預託金を積んで退職ビザを取得する方々においては、これら中・熟年男性あるいはご夫婦は少数派になっている。

『日本を捨てた男たち』(水谷竹秀著、集英社文庫)。解説は橘玲。

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