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金融市場異論百出

追加緩和を巡る認識ギャップ
市場の要求は来年春に強まるか

加藤 出 [東短リサーチ代表取締役社長]
2013年12月27日
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 米国の投資家の間では「日銀は年明け早々に追加緩和策を導入する」と信じている人が多い。

 彼らは「第二の矢は消費税増税によって折れた。第三の矢は出てこない。よって、第一の矢が再び放たれるはずだ」と考えている。しかしながら、現在の日銀内には、消費税引き上げ前に追加緩和策を行おうとするムードは全くない。

 黒田東彦日銀総裁は、もし消費者物価(CPI)前年比が2015年度中に2%程度に達しない様子となれば躊躇なく追加対策を取ると述べている。しかし、それはリスクシナリオの説明だ。12月7日の講演でも強調されていたように、総裁および日銀執行部は、消費税が14年4月に3%、15年10月に2%引き上げられても、15年度にCPIは2%になるというメインシナリオを依然堅持している。

 白井審議委員は景気のダウンサイドリスクを警戒して追加緩和にやや前のめりだが、他の審議委員はそうではない。木内委員と佐藤委員は、CPIを早期に2%に上昇させるのは無理だというスタンスなので追加緩和に否定的だ。

 とはいえ、4月4日の黒田総裁の「バズーカ砲」(量的質的緩和策)の印象はあまりにも強烈だった。このため「黒田ならやるはずだ」という思い込みが海外では強く存在する。彼らが日銀の追加緩和をはやし立てると厄介な面が出てくる。また、これまで日銀が追加緩和を避けてこられた最大の要因は、足元のCPIが上昇してきたことにあった。その上昇は、ガソリンとテレビ等娯楽耐久財の価格上昇というラッキーな要因に負う面が大きい。それらが春頃から剥落してくると日銀を取り巻く環境は厳しくなってくるだろう。

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