プラス、マイナスの正しい表現

 日本ではマイナスの数値を、△や▲で表すのが通常です。△500 million yenとあれば、5億円の費用を意味しています。ところが海外では△はデルタ(差分・増分)を意味するものであって、マイナスではありません。マイナスは、(500)million yenのようにしてカッコで囲って表現するか、シンプルに−500 million yenと、前にマイナスを付けます。プラスの値は日本同様、海外も前に何もつけないか、わかりやすく+を付けて表現します。
 時に、費用項目のリストの中で、(500)million yenなどと表記されていることがあります。たとえば金融収支をすべて合算して、Financial expenses [net] (500) million yenと書かれているとします。この場合には、マイナス項目の中でマイナスなので、プラスの値、つまり金融収益ということになります。
 さまざまな収益や費用を計算した結果として、黒字なのか、赤字なのか。英語でも黒字はBlack ink、赤字はRed inkと言います。Run in the black(黒字を出す)のように、inkなしでも問題ありません。


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