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12月17日 17時0分
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米国景気の回復は加速〜テーパリングは間近に迫っている〜 - マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部「米経済の「今」を読む -経済指標動向-」

鉱工業生産指数         11月 101.3 前月 100.1(改定)
鉱工業生産指数(前月比)  11月 +1.1% 市場予想 +0.6% 前月 +0.1%(改定)
設備稼働率             11月 79% 市場予想 78.4% 前月 78.2%(改定)

■鉱工業生産指数は約1年ぶりの高い伸び
16日にFRB(連邦準備理事会)が発表した鉱工業生産指数は、前月比+1.1%と市場予想を大幅に上回り、2012年1月以来約1年ぶりの高い伸びを見せた。大幅な上昇は公益事業(電気・ガス)が+3.9%と大幅増となった影響が大きいが、製造業だけで見た増加率も前月比+0.6%と堅調だった。また、同時に発表された設備稼働率も79%と市場予想を上回るとともに、2008年6月以来約5年半ぶりの高水準となった。

そもそも鉱工業生産指数や設備稼働率はどのような意味を持つのだろうか。まず鉱工業生産指数とは、米国の鉱業と製造業(公益事業も含む)の生産活動を、2007年の平均値を基準(100)として指数化したものである。企業の生産活動が活発になれば景気は拡大、縮小すると減速傾向となるため、重要な指標として位置づけられている。11月の鉱工業生産指数は101.3と、リーマンショック以降初めてショック前のピークである2007年12月につけた100.8を上回った(グラフ参照)。


一方の設備稼働率とは、米国の理論上の最大生産能力に対する実際の生産量の割合を示している。米国のすべての工場の生産設備をフル稼働して得られる生産量を100とした際の、現実の生産量の水準を示しているというわけだ。設備稼働率が高いということは、米国の製造業が活発に生産をしているということになり、景気が拡大していることを示すのである。

発表された両指数とも市場予想を上回る堅調な改善を見せた。さらに鉱工業生産指数の7―9月期の平均伸び率は0.3%だったのに対し、10―11月は0.6%と回復が加速している。米国製造業の生産活動の加速は、米国景気の拡大を示唆するポジティブな結果だったと言えるだろう。

■量的金融緩和の縮小(テーパリング)は12月にも実施?
現在、マーケットで最も注目されているニュースは、17日、18日に行われるFOMC(連邦公開市場委員会)でテーパリングが行われるかどうか、だろう。9月のFOMCで大方の予想に反してテーパリングが見送られた最大の理由は、労働市場の伸びが鈍化していたことだった。 現在の状況は9月時点と異なり、6日に発表された11月分雇用統計の非農業部門雇用者数は2ヶ月連続で20万人超の増加と、労働市場の回復が鮮明になっている(グラフ参照)。その他、個人消費や消費者センチメント、企業景況感、住宅市場なども概ね堅調に推移していることに加えて、上述したように企業の生産活動も活発になっていることが示された。さらにテーパリング実施にあたって懸念材料となっていた米政府の財政問題も与野党協議による合意が報じられており、10月に発生したような混乱が再び起きる可能性は低くなってきた。


以上のようにFRBがテーパリングを開始する条件は整いつつあると言える。市場予測では来年1月または3月のテーパリング実施を予想する声がいまだに多くを占めているが、堅調な発表が相次ぐ経済指標を受けて12月の実施を予測する声も増えてきている。正直に申し上げて、12月、1月、3月とどの月に実施されるのか正確な予測をすることはできない。ただ、重要なのはテーパリングの実施は間近に迫っていること、そして米国経済がテーパリングを許容できるほど力強く回復してきている、という事実だろう。

■用語解説
鉱工業生産指数
FRBが発表する米国の鉱業と製造業(公益事業も含む)の生産活動を、2007年の平均値を基準(100)として指数化したもの。企業の生産活動の活発さを図る指標として重要視される。

設備稼働率
米国の理論的な最大生産能力に対する実際の生産量の比率。設備稼働率の増加は製造業の生産が活発化していることを意味する。

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(マネックス証券)


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