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12月19日 18時0分
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量的金融緩和縮小に踏み出したFRB〜米経済正常化がドル高円安を後押し〜 - 村上尚己「エコノミックレポート」

来週の重要経済指標、主要企業決算についてPDF版のレポートで解説しています


昨晩(12月18日)、米FOMCで量的金融緩和縮小が決定された。毎月850億ドルの国債等の買い入れ金額が750億ドルに減額され、2012年9月に導入された量的緩和策が今後減少する方向に転じた。FOMC声明文において、資産買い入れ減額が規定路線ではなく、今後の会合で買い入れ縮小の判断を経済指標などで随時検討することも示された。バーナンキ議長も会見でこの点を強調している。

これまでの、いくつかのレポートでお伝えしたが、米国では雇用、消費、住宅、企業景況感などほとんどが回復を示していた。もともと、9月に量的金融緩和縮小を見送ったのも僅差の判断だった。もう少し待つ余地はあっただろうが、最近の幅広い景気指標の改善を踏まえれば、量的緩和縮小は既に時間の問題だったと言える。

また、声明文においては、「予想されるインフレ率が2%以下なら、失業率が6.5%以下に改善しても、現行の政策金利水準を十分な期間維持することが妥当」との判断が追加された。この考えはバーナンキ議長などが既に示していたが、ディスインフレに警戒しながら、雇用回復を支え超低金利政策を長期化させる方針を、FOMCの総意として声明文で強調した格好である。

FRBは量的緩和修正後の政策運営に対する考え方(金融引き締めではないし、低金利政策は長期間継続)についてこれまで説明し、それが投資家に幅広く浸透していた。この点を、声明文で改めて示すことを通じて、早期引き締めへの市場の疑念に配慮したことで、FOMC後に株式市場は好感したのだろう(グラフ参照)。


11月18日レポートで、「緩和マネーに支えられているから米国株は危うい?」という考えとは一線を画した方がよいと述べた。FRBの今後景気回復を重視する姿勢や低金利政策継続に対する市場の信認が高まり、FRBの政策変更が必ずしも悪材料にはならないのではと考えた。昨晩のFOMCに対する市場の反応が、典型例と言えるかもしれない。FRBの政策変更を後押しした景気回復(経済正常化の前進)が企業業績改善の原動力となり、2014年も株高を支える可能性が高い。

またFOMC発表後、米債券市場で長期金利も一時動いたが、結局FOMC直後からやや上昇するに止まった。債券市場では量的緩和縮小は規定路線で、現行の低金利政策を長期化させるFRBの方針が意識されたとみられる。一方で為替市場ではドル円は、昨晩のFOMC決定後に104円台まで円安が大きく進んだ。債券市場の冷静な動きと比べると、円安ドル高のピッチは早すぎる感があり、目先は警戒すべきかもしれない。


もっとも足元の円安スピードの早さはともかく、2014年を見据えると、米国の景気回復持続を背景に、量的金融緩和縮小はスムーズに進み、米国の長期金利は現行水準から上昇する可能性が高い。2014年になれば、米経済正常化がドル高円安を後押しする構図が鮮明になるだろう。




(チーフ・エコノミスト 村上尚己)

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(マネックス証券)


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