伝えたい情報を直感的にわかるように、グラフィカルに表現する「インフォグラフィック」。この「相手がぱっとわかるように工夫する」という考え方のクセそのものが、コミュニケーション上手にしてくれるはず。本連載は、情報をよりわかりやすく、という枠を超え、発想そのものを広げるための教科書だと思ってください。どうやってこのアウトプットに辿り着いたか、発想のスタート地点から解説していくことで、「考え方のプロセスと構造」がわかります。今回はなんと「体位48手」! 雑誌編集者時代の積み重ねが、こうしてインフォグラフィクスになりました。もちろん、“仕事としての”積み重ねです。

雅や粋が詰まった奥深き「体位48手」
ネーミングは「見立て」そのもの

 今回は、クリスマスイブ当日更新らしいネタといえましょうか。誰しもが(でもない?)興味あるのにオモテだっては積極的に話題にしにくいアレを、アカデミックに分解、検証、図式化、俯瞰してみたいと思います。

 大部分の日本人は「体位48手」の詳細を把握しているわけがない。そもそも、覚える必要ありませんから。なんとなく、基本的な7つ8つあたりはわかっているとして、あとは、アクロバティックな体勢のものとか、コミカルともとれる奇異な(笑)スタイルのものがあるのだろう、ぐらいの認識のはず。

 加えて、日本古来の言葉遣いによる呼称を、「風雅」と捉えたり「エグイ」とか「笑えるね」と感じたりしているのでしょう。

 そんな立ち入らなくても困らない土地に足を踏み入れたくなるのがニッチ大好きな分類王魂。いにしえの日本人が、人間の根源的欲求「性」をもクリエイションとして形作っていった「体位48手」はとても奥深い。挿入のことではなく研究成果として……奥深い。

「37—御所車」「35—流鏑馬」「20—鵯越え」「36—時雨茶臼」など秀逸なネーミングは、体勢を動きから、モノや風景や現象の名前を付けている「見立て」です。その「雅」や「粋」を、もっと多くの人に愛でてもらえれば。そう考え、インフォグラフィックにしてみました。まずは完成型をご覧ください。

グラフィック作成/小宮山秀明
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