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12月20日 17時0分
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リーマン・ショックを乗り越えつつある米国〜震源地の不動産市況の今〜 - マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部「米経済の「今」を読む -経済指標動向-」

新築住宅販売件数(年率換算)10月 444万戸 市場予想 429万戸 前月 354万戸
中古住宅販売件数(年率換算)11月 490万戸 市場予想 503万戸 前月 512万戸
住宅着工件数(年率換算) 11月 109.1万戸 市場予想 95.5万戸 前月 88.9万戸
NAHB住宅指数 12月 58  市場予想 55 前月 54

■ついに行われた量的金融緩和の縮小
12月17日、18日に行われたFOMC(連邦公開市場委員会)で量的金融緩和の縮小(テーパリング)が発表された。縮小の内容は来年1月から不動産担保証券(MBS)の買い入れを月額400億ドル→月額350億ドル、長期国債の買い入れを月額450億ドル→月額400億ドルとそれぞれ50億ドルずつ減額して、これまでの月額850億ドルの買い入れから100億ドル減額させるというものだ。

17日付レポートで記したとおり、労働市場や個人消費など各種経済指標の回復傾向は顕著で、テーパリングが行われる条件は整いつつあった。それでも12月のテーパリング開始を予想するエコノミストが3割程度にとどまっていたこともあり、市場はやや驚きを持って受け止め、FOMCの声明発表直後ダウ平均は一時的に100ドルほど急落した。それでも超低金利の長期化に対するコミットメントが、(若干ではあるが)強化されたことなどから、不透明感が払拭されたことを株式市場は好感、結局ダウ平均は300ドル近く上昇して取引を終えた。

政策金利(FF金利)の引き上げは2015年の秋以降と予測されているなど、米国経済の真の正常化はまだ先になると言えるかもしれないが、テーパリングの実施は、サブプライムローン問題に端を発した住宅バブルの崩壊とリーマン・ショックという、米国に訪れた未曾有の金融危機を、米国が克服できる道筋がついた、ということを意味する。それでは問題の震源地とも言える米国の不動産市況はどのような状況なのだろうか?

■危機前の水準には及ばないものの堅調な回復を続ける住宅市場
米国の住宅市場はゆっくりとしたペースではあるものの、着実に回復している。住宅バブルの崩壊とリーマン・ショックによって新築住宅の販売件数は一時ショック前の3分の1程度まで落ち込んだ。FRBによる超低金利政策の実施によって販売件数は徐々に回復し、2010年から11年にかけて底打ちした後ゆっくりと回復している(グラフ参照)。


中古住宅の販売件数も着実に増加している一方、足元でやや販売が鈍っているが、次に挙げる住宅市場の先行指数の推移を見ると、中古住宅販売の落ち込みは、住宅ローン金利上昇のあおりを受けた一時的な落ち込みの可能性が高く、大きな懸念とはなっていない。

まず、住宅市場の先行指標で不動産建設業者の景況感を示すNAHB住宅指数は、12月に58と今年の8月につけたリーマン・ショック後の最高水準を回復した。また、建設が開始された住宅の件数を集計している住宅着工件数は、11月に今年3月以来となる年率100万件を回復した(グラフ参照)。


以上のようにこれまで住宅市場の回復は着実に進んでおり、さらに来年は今年起こった米国の緊縮財政(給与所得増税など)の影響が和らぐ。今後も米国の住宅市況は堅実な回復が続いていくとみていいだろう。

■用語解説
住宅着工件数
米国内で建設が開始された住宅戸数を示す、住宅関連の経済指標。個人消費の動向を見極める上での先行指標として注目される。

NAHB住宅市場指数
NAHB(National Association of Home Builders 全米住宅建設業者協会)が発表する米国の不動産業者の景況感を表す指標。今後の販売予測について不動産業者にアンケートをとり、50を基準として上回れば改善(ポジティブ)、下回ると悪化(ネガティブ)見通しとなる。

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