堀江 そうですねえ、ほんとうに表現がむずかしいですよねえ……(笑)。とにかく今回の『ゼロ』では、自分の過去を初めてこんなにもさらけ出すことで、何かしら読む人にとって有益なヒントを残せないか、ということだけを考えました。

ちきりん この本の中では、「関係ないよね」って放っておいてもいい人たちに向けて、堀江さんがそこまでの努力をし、しかもスゴく気を遣いながら、メッセージを伝えようとしている姿勢が、とても印象に残りました。きっとたくさんの人の心を動かすと思います。

堀江 そう言ってもらえると、嬉しいです。

ちきりん じつは私の母は、堀江さんのことが大好きなんです。

堀江 えっ、そうなんですか(笑)。

ちきりん テレビで見て「かわいい」って言ってました(笑)。大阪市長の橋下徹さんやゴルフの石川遼くんなんかも、すごくかわいいらしく、その中のひとりみたいです。『ゆるく考えよう』を送ったときも、本の感想よりも先に「えっ、堀江さんに推薦をもらったの? ほんとうにあのホリエモン!?」って興奮しちゃって。自分の娘が初めて本を出したのに帯のことしか言わない(笑)。

堀江 ええー(笑)。

ちきりん うちの母みたいに、ちょっとしたイメージで好きになったり嫌いになったりする人ってたくさんいるから、『ゼロ』を読んで堀江さんへの印象が大きく変わる人はたくさんいるんじゃないかな。

堀江 そうですね、ほんとうに一人でも多くの人に伝えたいと思っています。

後編に続く)


【編集部からのお知らせ】

堀江貴文著『ゼロ──なにもない自分に小さなイチを足していく

【内容紹介】

第3回<br />[ちきりん×堀江貴文 対談](前編)<br />伝わらない悔しさを乗り越えて定価(本体1400円+税)、46判並製、240ページ、ISBN:978-4-478-02580-2

誰もが最初は「ゼロ」からスタートする。
失敗しても、またゼロに戻るだけだ。
決してマイナスにはならない。
だから、一歩を踏み出すことを恐れず、前へ進もう。

堀江貴文はなぜ、逮捕され、すべてを失っても、希望を捨てないのか?
ふたたび「ゼロ」となって、なにかを演じる必要もなくなった堀江氏がはじめて素直に、ありのままの心で語る、「働くこと」の意味と、そこから生まれる「希望」について。

【本書の主な目次】
第0章 それでも僕は働きたい
第1章 働きなさい、と母は言った──仕事との出会い
第2章 仕事を選び、自分を選ぶ──迷い、そして選択
第3章 カネのために働くのか?──「もらう」から「稼ぐ」へ
第4章 自立の先にあるつながり──孤独と向き合う強さ
第5章 僕が働くほんとうの理由──未来には希望しかない

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