営業マンはセールスのプロであって、集客のプロではない。仕方なく飛び込み営業を続けて新規の顧客を取ろうとするのだが……なかなかうまくいかない。

 集客の方法で、比較的低コストであるためによく使われているのが新聞の折り込みチラシだが、これも数回撒けばコストがばかにならない。そこで、一度作れば「半永久的なチラシ」として利用できるホームページで集客してみよう! というわけだ。

 今回は、「営業マンの前にお客さんを連れて来るホームページは、これ!」という事例を見ながら、情報を受け取る側がどんな内容に反応を示すのか研究してみよう。

売上倍増の塗装会社

 折り込みチラシがよく使われる業種に「塗装・リフォーム業」がある。
まず、このサイトにアクセスしてみてほしい。チラシの代わりにホームページを活用している塗装会社のページだ。
http://www.nurikaeya.jp/

 この会社は、横浜市で戸建て住宅の外壁塗装を手がけている。不景気のあおりをまともに受けている同業他社が多いなか、同社はホームページを活用することで売り上げは右肩上がり、年商はホームページの開設前に比べて倍増したということだ。ホームページを見たという人からの申し込みが毎月10件以上あるという。

 トップページに掲載された職人の笑顔や、サイドバーに置かれた社長の写真。「この会社に頼めばきっといい仕事をしてくれるに違いない」。そんなふうに感じさせる写真である。

 またサイトのいたる所に、塗装工事に対するこだわりが感じられる。

 たとえば、「塗替え屋の考えと素顔」「専門店の強み」「お客さまとのお約束」などのメッセージを読むと、会社がいかにプライドを持って仕事に取り組んでいるか、お客さんに喜んでもらうためにどれほど情熱を傾けているかがよくわかる。