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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

社会や経済はいかなる企業をも一夜にして消滅させる

上田惇生
【第114回】 2009年1月27日
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マネジメント【エッセンシャル版】
ダイヤモンド社刊
2100円(税込)

 「社会的責任の問題は、2つの領域において生ずる。第一に自らの活動が社会に対して与える影響から生ずる。第二に自らの活動とは関わりなく社会自体の問題として生ずる」(『マネジメント【エッセンシャル版】』)

 工場の目的は、騒音を出し、有害なガスを出すことではない。顧客のために高性能の製品をつくることである。そのために騒音を出し、熱を出し、煙を出す。これら社会に及ぼす影響は、組織の目的に付随して起こる。かかる副産物はゼロとすることが理想である。

 他方、組織は社会環境のなかに存在する。それは社会の機関である。したがって社会自体の問題の影響を受けざるをえない。地域社会が問題視せずとも、社会の問題は組織にとって関心事たらざるをえない。健全な企業、健全な大学、健全な病院は、不健全な社会では機能しえない。

 あらゆる組織が、自らの本業を傷つけない限りにおいて、それら社会の問題の解決に貢献しなければならない。

 社会や経済はいかなる企業をも一夜にして消滅させるとドラッカーは言う。企業は社会や経済の許しがあって存在しているのであり、社会と経済がその企業は有用かつ生産的な仕事をしていると見なす限りにおいて、その存続を許されているにすぎない。

 「社会性にかかわる目標が必要となるのは、マネジメントが社会に対して責任を負うからではない。企業に対して責任を負うからである」(『マネジメント【エッセンシャル版】』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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