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12月26日 18時0分
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1ドル100円台が定着したドル円〜行き過ぎた円高が是正されただけ〜 - 村上尚己「エコノミックレポート」

米FRBによる量的金融緩和縮小をうけて、年末にドル円相場は100円台半ばまで円安が進み、100円台が定着しつつある。米日の金融政策を巡るニュースや、株式・債券市場の値動きで為替相場は日々動くが、現在のドル円相場の水準は、やや長い目でみてどう評価できるだろうか?

筆者は、2013年2月頃執筆した拙著「円安大転換後の日本経済」などで、アベノミクスという日本の経済政策の転換がドル円相場に及ぼす影響を考察し、円安(円高修正)が進む余地として105円という数字をお示しした。この時目安として使ったのは、IMFによる購買力平価に基づいたドル円の理論値だった。


ドル円などの通貨の交換価値は、それぞれの通貨価値つまりインフレ率の動向で長期的に決まる。日本だけでデフレ(低インフレ)が続けば、マネー(=通貨)の価値が高まるので円高に動く。このメカニズムは長期的な為替相場の方向性を示すだけで、常にこの理論値に向かって動くわけではない。また、理論値にはいくつかバージョンがあるし、絶対的な均衡値とも言い難い。なお、同書を執筆していた2月時点では、日銀総裁人事も未定でドル円は90円前後だった。

そうした中で、アベノミクス発動で、それまで脱円高・脱デフレに及び腰だった日本銀行の政策転換を起因とした「デフレ予想の和らぎ」で、購買力平価の理論値から大きく離れていた「行き過ぎた円高」の修正が続くシナリオが想定された。円安がどこまで進むか確たる自信はなかったが、円高修正が進む目安として購買力平価の理論値をお示しすることに、大きな意味があると考えたのである。

IMF試算によれば、2013年の購買力平価で試算したドル円は102.2円である。ドル円が2013年末までに、この理論値にさや寄せされる格好で100円台が定着しつつあるということである。2013年後半はFRBの政策を巡る思惑でドル円は揺れ動いたが、「アベノミクスの第一の矢」という日本の経済政策の対応で、「行き過ぎた円高」がほぼ是正されたと位置付けることは十分可能だろう。

過去1年で大幅な円安が進んだが、こう考えている筆者にとっては、現在のドル円は「円安過ぎる」とは思われない。米FRBが量的金融緩和縮小に動き、日本銀行が追加金融緩和を模索する状況はしばらく続くだろう。2013年前半に想定できたほど確度が高いストーリーではないが、2014年に購買力平価を超えて円安が進む展開は十分想定できる。




(チーフ・エコノミスト 村上尚己)

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(マネックス証券)


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