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第2次リストラ時代(!?)に贈る 私が「負け組社員」になった理由

人事部への「告発」が社内に筒抜け・・・。情報管理ができない役員と、部下に報復する上司

――上司を批判した結果、嫌がらせを受ける村松氏のケース

吉田典史 [ジャーナリスト]
【第14回】 2009年3月16日
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 問題のない職場はない。その問題をわかってほしいという思いは、多くの会社員が持っている。しかし、その伝え方を誤ると、報復を受け、痛い目に遭う場合がある。

 今回は、人事部が行なうヒアリングで、露骨に上司たちを批判したことで、上司たちからいじめ抜かれ部署を追い出される寸前になっている、ある男性社員のケースを紹介する。

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■今回の主人公
村松 義夫 仮名(33歳 男性)
勤務先: 中堅精密機器メーカー(従業員数230人)に勤務。会社は、昨年秋以降の不況により、一部の派遣社員の労働契約を解除した。いまは、人事部で正社員の人員整理も検討されている。
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(※この記事は、取材した情報をプライバシー保護の観点から、一部デフォルメしています)

上司からの陰湿ないじめ

 村松が懸念していたことが起きた――。部長の三好(49歳)が村松の後ろを通るときに、こう言った。

 「どけよ!こんなに後に椅子を引いたら、人が通れないだろう。この部署の秩序を乱しているのは、君じゃないか!」

 「……」

 「“すいません”ぐらい言えよ。困った人だな~。君こそが、職場をかき回しているんだ」

 さらに、三好は言い放った。

 「そんな態度では、この部署においておけないな」

 村松は、左隣の原島(28歳)を見た。原島は、こちらを見ようとしない。しばらくすると、課長の森下が言い始める。

 「村松君、この前、清掃の人が“君の机のうえが汚い”と文句を言っていたぞ。今後は、気をつけてくれよ」

 「すいません……」

 村松はそう言うと、メールの受信トレイを見た。原島からメールが届いている。

 「いま、話すのはまずいよ。みんな帰ってから……」

 村松は、受信トレイの画面を閉じた。

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吉田典史 [ジャーナリスト]

1967年、岐阜県大垣市生まれ。2006 年からフリー。主に人事・労務分野で取材・執筆・編集を続ける。著書に『あの日、負け組社員になった・・・』『震災死 生き証人たちの真実の告白』(共にダイヤモンド社)や、『封印された震災死』(世界文化社)など。ウェブサイトでは、ダイヤモンド社や日経BP社、プレジデント社、小学館などで執筆。


第2次リストラ時代(!?)に贈る 私が「負け組社員」になった理由

会社から冷遇され、気がつくと「負け組」となってしまった人たちを毎回取材。彼らの実体験を振り返ることで、企業の冷酷さだけでなく、自己防衛できなかった敗因を分析。第2次リストラ時代で生き残る術を探る。

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