普段は羊のようにおとなしいのに、メール上だと強気で虎のように吠える――。あなたの周りにそんな同僚や部下、上司はいませんか? いわゆる「メール人格」が普段の態度と乖離する人です。こんな人と接していると、その態度の違いに戸惑うことがあることでしょう。

 最近、こうしたリアルとメールでの人格にギャップを感じることが増えています。「了解です」など、簡単な業務連絡手段としてしかメールを使わない人にはわからないかもしれませんが、メールからは相手の感情や気質が伝わるものです。

 では、もしあなたが、普段はおとなしいのに、メール人格が強気すぎる同僚に遭遇したら、どうしますか? 今回は、そんな“二重人格社員”への対策を一緒に考えていきましょう。

リアルは真面目で前向きなのに
メールでは辛辣でネガティブな意見連発!?

「話していたときには、まったく感じなかったけど。辛辣な返信に驚いた」

 こう驚嘆しているのは、ある旅行会社の人事部に勤務しているDさん(32歳)。入社3年目の若手社員を対象にした研修への感想として寄せられたコメントを見ての感想です。

 この会社では、新入社員研修後の配属先での仕事ぶりを確認するため、「入社3年目研修」を実施。それが長年の人材育成の流儀になっています。ちなみにプログラムは金曜日と土曜日の2日間で、会社の研修所に宿泊して行われます。具体的には、

・入社以来の仕事を振り返る(強みと弱みの発見)
・組織での役割認識(3年目に必要なスキルを学ぶ)

 などが盛り込まれており、外部講師を招いて行われます。研修の最後には海辺で自分の行動方針を宣言する(決意表明)のがお決まり。様々な気づきを経て、「今後いかに行動していくか」「将来のあるべき姿に近づいていくか」を全員の前で発表。アファメーションとも呼ばれる“自分への宣言”を行うことで、「有言実行」の風土を作り出す狙いがあります。